“船暈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふなよい67.9%
ふなよひ10.7%
せんうん7.1%
ふなよ7.1%
ふなゑひ7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
船暈ふなよいは土を踏むとすぐ忘れたようになおる。ここには魏の陸上本営があるので、そこへ入ったときはもう平常の曹丕らしい元気だった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神谷の跫音が遠ざかると、千種は船暈ふなよひの用心に持つて来たアダリンを、極量の半分だけ飲んでベッドにはひつた。
双面神 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
地中海にはひつて初めて逆風に遇い、浪の為に一時間五マイルの速力を損失する日が二日ふつか程つづいた。ともの方の友人は大抵僕の室へ来て船暈せんうんを逃れて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
そこに、お綱が、船暈ふなよいの顔を青ざめさせて、うッ伏していた。だが、ドンと降りてきたかれの足音に、ハッと顔をあげて、帯の小脇差に手をかけた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その中に書いてある、大西洋を帆船で横切る敬虔派の人々が、自らは船暈ふなゑひの為に血を吐いて居るにかゝはらず、他人の為に看護をすると云ふことを読んで非常に感じた。