“二日”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふつか94.6%
ふたひ5.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二日ふつか眞夜中まよなか——せめて、たゞくるばかりをと、一時ひととき千秋せんしうおもひつ——三日みつか午前三時ごぜんさんじなかばならんとするときであつた。……
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やがて、一枚の小切手が約束の三十日より二日ふつかも早く私の手もとへ届いた。私はそれを適当に始末してしまうまでは安心しなかった。
分配 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
帰るべき家なしと言張りて、一日ひとひ二日ふたひすぐうちに、漁師夫婦の質朴なるに馴染なじみて、不幸なる我身の上を打明けしに、あはれがりて娘として養ひぬ。ハンスルといふは、この漁師の名なり。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
いつぞは正氣しやうきかへりてゆめのさめたるごとく、父樣とゝさま母樣かゝさまといふをりのありもやすると覺束おぼつかなくも一日ひとひ二日ふたひたれぬ、空蝉うつせみはからをつゝもなぐさめつ、あはれかどなるやなぎ秋風あきかぜのおとこえずもがな。
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)