“きゅうじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
給仕68.3%
灸治17.1%
給使4.9%
給侍2.4%
久次2.4%
亀茲2.4%
給事2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
優が登庁すると、その使役する給仕きゅうじは故旧中田なかだ某の子敬三郎けいざぶろうである。優が推薦した所の県吏には、十五等出仕松本甲子蔵きねぞうがある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
菅丞相の怨霊がしば/\枕頭ちんとうに現れて呪いの言葉を洩らすので、陰陽師おんみょうじや医師を招いて、さま/″\の祈祷、療治、灸治きゅうじ等をして見るけれども一向にき目がなく
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
彼は給使きゅうじの女の方を見て微笑して見せた。女も微笑した。津田一人おこる訳に行かなかった。小林はまたすぐその機に付け込んだ。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二人差向いでお宮にたき立ての暖かい御飯の給侍きゅうじをしてもらって食ぺていると、まるで御飯が咽喉のどへ飛び込むようであった。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
すると柳沢は階下したの茶の間で老婢ばあさん給侍きゅうじをさせながら御飯を食べていたが
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
回向院前の指物師清兵衛方では急ぎの仕事があって、養子の恒太郎が久次きゅうじ留吉とめきちなどという三四名の職人を相手に、夜延よなべ仕事をしておる処へ、あわてゝ兼松が駈込んでまいりまして
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
『漢書』に、亀茲きゅうじ王が漢に朝し、帰国後衣望服度宮室を、漢の風に改めたが、本物通りに出来ず。外国胡人皆あざけって驢々ろろにあらず、馬々ばばにあらず、亀茲王のごときは騾という物じゃといったと見ゆ。
とうとう四日目の朝飯の給事きゅうじをさせている時、汁椀の中へ栂指おやゆびを突っ込んだのを見て、「もう給仕はしなくても好いから、あっちへ行っていておくれ」
(新字新仮名) / 森鴎外(著)