“玩弄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもちゃ46.3%
がんろう29.3%
おもちや12.2%
ぐわんろう4.9%
かま2.4%
ぐわんらう2.4%
もてあそ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お葉は覚悟をめた。𤢖わろ見たような奴等の玩弄おもちゃになる位ならば、いっそ死んだ方がましである。彼女かれは足の向く方へと遮二無二しゃにむにと進んだ。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その一つの現象としては古典の玩弄がんろう、言語の遊戯がある。芭蕉はもう一ぺん万葉の心に帰って赤裸で自然に対面し、恋をしかけた。
俳諧の本質的概論 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
危険けんのん機関からくりだで、ちひさくこさへて、小児こども玩弄おもちやにもりましねえ。が、親譲おやゆづりの秘伝ひでんものだ、はツはツはツ、」
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
人生は神が玩弄ぐわんろうする為に製作したる諧謔かいぎやくにあらずやとは、彼がその頃胸間に往来しける迷想なりき。
トルストイ伯 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
そこで、とかく弱蟲よわむし女子をなごばかりが玩弄かまはれまするとけつかる。いや、おれは、野郎やらうをばはふし、女郎めらうをば制裁かまはう。
無辜むこの舞姫に残忍苛刻を加へたり。彼を玩弄ぐわんらうし彼を狂乱せしめ、つひに彼をして精神的に殺したり。しかして今其人物の性質を見るに小心翼々たる者なり。慈悲に深く恩愛の情に切なる者なり。
舞姫 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
さるにても暢気のんき沙汰さたかな。我にへつらい我にぶる夥多あまたの男女を客として、とうとき身をたわむれへりくだり、商業を玩弄もてあそびて、気随きままに一日を遊び暮らす。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)