“おもちゃ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
玩具75.5%
玩弄6.1%
玩弄物4.8%
翫具3.5%
手遊2.2%
玩弄品2.2%
弄具1.3%
翫弄1.0%
弄物0.6%
玩物0.6%
手遊品0.3%
弄0.3%
手玩具0.3%
手遊物0.3%
玩器0.3%
玩器物0.3%
翫弄物0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勿論(もちろん)、一種の玩具(おもちゃ)に過ぎないのであるが、なにしろ西郷というのが呼び物で、大繁昌であった。私などは母にせがんで幾度も買った。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
質問してしまえばもはや用の無い筈(はず)だが、何かモジモジして交野(かたの)の鶉(うずら)を極めている。やがて差俯向いたままで鉛筆を玩弄(おもちゃ)にしながら
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
其他に慰みとか楽みとかいって玩弄物(おもちゃ)を買うて貰うようなことは余り無かったが、然し独楽と紙鳶とだけは大好きであっただけそれ丈上手でした。
少年時代 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
色の蒼い、体の尫弱(ひよわ)そうなその子は、いろいろな翫具(おもちゃ)を取り出してしばらく静子と遊んでいるかと思うと、じきに飽きてしまうらしかった。
爛 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「オイなぜ消すんだ灯を。提灯は住吉踊(やあとこせ)の手遊(おもちゃ)じゃねえ、揺って面白えって代物じゃねえんだ」
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
そしてさらにまたその次には、ぐるぐる廻る大きな台の上に、玩弄品(おもちゃ)の自動車だの馬車だの馬だの獅子だのを乗せて、騒々しい楽隊の音と一緒に廻らしている。
日本脱出記 (新字新仮名) / 大杉栄(著)
そのまえには、秋の草花、紅白(こうはく)のお餅(もち)、弄具(おもちゃ)やよだれ掛(かけ)やさまざまなお供物(くもつ)が、いっぱいになるほどあがっている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ドコにあっても椿岳の画は粗末に扱われて児供(こども)の翫弄(おもちゃ)となり鼠の巣となって亡びてしまったのがかなり多いだろう。
この子供は、不断は何のこともない大人の弄物(おもちゃ)であったが、どうかして意地をやかせると、襖(ふすま)にへばりついていて、一時間の余も片意地らしい声を立てて、心から泣きつづけることがあった。
黴 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
洋袴は何か乙な縞(しま)羅紗で、リュウとした衣裳附(いしょうづけ)、縁(ふち)の巻上ッた釜底形(かまぞこがた)の黒の帽子を眉深(まぶか)に冠(かぶ)り、左の手を隠袋(かくし)へ差入れ、右の手で細々とした杖(つえ)を玩物(おもちゃ)にしながら、高い男に向い
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
起臥(おきふし)の、徒然(つれづれ)に、水引(みずひき)の結び方、熨斗(のし)の折り方、押絵など、中にも唯今の菊細工——人形のつくり方を、見真似(みまね)に覚えもし、教えもされましたのが、……かく持参のこの手遊品(おもちゃ)で。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一別(いちべつ)以来、さて余りにもお久しい。やがて四十年ぶり、初めてのあなたに、……ただ心ばかり、手づくりの手遊品(おもちゃ)を、七つ八つごろのお友だち、子供にかえった心持で持参しました。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
どんなにか、弄(おもちゃ)にして、可愛がって見たらば面白かろうかと思った。それに連れて、或る時に読んだ文明人が野蛮人の女を、野獣をおもちゃにするようにして、可愛がっている話を思い浮かべた。
土淵村にての日記 (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
早く頬摺(ほおずり)して膝(ひざ)の上に乗せ取り、護謨(ゴム)人形空気鉄砲珍らしき手玩具(おもちゃ)数々の家苞(いえづと)に遣(や)って、喜ぶ様子見たき者と足をつま立(だ)て三階四階の高楼(たかどの)より日本の方角徒(いたず)らに眺(ながめ)しも度々なりしが
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と、手遊物(おもちゃ)のように二つ三つ、睫(まつげ)を放して、ひらひらと振った。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小供はセルロイドの玩器(おもちゃ)を持つ、年寄は楽焼(らくやき)の玩器(おもちゃ)を持つ、と小学読本(とくほん)に書いて置いても差支(さしつかえ)ない位だ。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
男性的(おとこの)気象をもったものにも赤い襟をかけ、島田髷(まげ)に結わせ、箱入りの人形のように玩器物(おもちゃ)として造りあげようとする一方、白粉(おしろい)をつけて、しなしなしたがるような女性的稟質男子(おんなのようなおとこのこ)を
美妙斎や紅葉の書斎のゴタクサ書籍を積重ねた中に変梃(へんてこ)な画や翫弄物(おもちゃ)を列(なら)べたと反して、余りに簡単過ぎていた。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)