“翫弄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもちゃ30.0%
がんろう30.0%
おもちや20.0%
ぐわんろう10.0%
なぶりもの10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あなたは人を翫弄おもちゃにする気だったんです。あの時の言い草がそうだったんですもの。男はずうずうしいものだと、私はそう思った。」
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
享保以後無学無識の徒に翫弄がんろうせらるるに至って雅語ようやく消滅し俗語ますます用いられ、意匠の野卑と相待って純然たる俗俳句となりおわれり
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
女に翫弄おもちやにされて女を翫弄にした気でゐるのが俺達には余程浅ましく見える。如何どうだい大将——女殺しを鼻のさき揺下ぶらさげる先生、一本参つたらう。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
常におもへらく、人間はいかにいかなる高尚の度に達するとも、畢竟ひつきやうするに或種類の偶像に翫弄ぐわんろうせらるゝに過ぎず、悟るといふも、悟ること能はざるが故に悟るなり
我牢獄 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
仮にこの女と本田と取組ましたなら、お勢のように本田の翫弄なぶりものにならないでかえって本田を翫弄にしたかも知れない。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)