翫弄おもちや)” の例文
女に翫弄おもちやにされて女を翫弄にした気でゐるのが俺達には余程浅ましく見える。如何どうだい大将——女殺しを鼻のさき揺下ぶらさげる先生、一本参つたらう。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
晴代を世話するのもさう云ふ社会の一つの外見みえで、衣裳いしやうや持物や小遣ひには不自由を感じないながらに、異性の愛情らしいものがなく、何か翫弄おもちやにされてゐるやうなさびしさと侮辱とを感じてゐたので
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)