“弄物”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもちゃ66.7%
おもちや33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「へーえ、役者になりたい。」いぶかもなく蘿月は七ツ八ツの頃によく三味線を弄物おもちゃにした長吉の生立おいたちを回想した。「当人がたってと望むなら仕方のない話だが……困ったものだ。」
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この子供は、不断は何のこともない大人の弄物おもちゃであったが、どうかして意地をやかせると、ふすまにへばりついていて、一時間の余も片意地らしい声を立てて、心から泣きつづけることがあった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「へーえ、役者になりたい。」いぶかもなく蘿月らげつは七ツ八ツのころによく三味線しやみせん弄物おもちやにした長吉ちやうきち生立おひたちを囘想くわいさうした。「当人たうにんがたつてと望むなら仕方しかたのない話だが………困つたものだ。」
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)