“弄花”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はな50.0%
ろうか50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
奥では弄花はなが始まったのか、小母さんの、いつものヒステリー声がビンビン天井をつき抜けて行く。松田さんは沈黙ったまま米をぎ出した。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
神田で雑誌を出している友人の元へ、弄花はなに往くと云う細君とれ立って家を出て、二三日横浜あたりを遊び歩いて帰った日の細君の倒錯的な癖を彼は思いだした。
文妖伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼女も、そうした社会の女人にょにんゆえ、早熟だった。彼女は遊びとしては、若手の人気ある俳優たちと交際まじわっていた。そして彼女がもっとも好んだものは弄花ろうか——四季の花合せの争いであった。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
余も基督信徒となりしより芝居も寄席も競馬も弄花ろうかもことごとく旧来の玩味を去り、独り事業ちょう念はしきりに胸中に勃興してほとんど禁ずるあたわざるに至れり、或はのリビングストンを学び
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)