“弄殺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なぶりごろ50.0%
ろうさつ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その縄をかけられた者共の処分について、ずいぶん烈しいうわさが立っていました。一人残らずその場で弄殺なぶりごろしになってしまったというのが事実に近いように聞きなされます。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
渠奴等きゃつらの手に掛って弄殺なぶりごろしにされようより、此処でこうして死だ方がいっましか。
地上二十億の生霊を弄殺ろうさつしつつある『脳髄の大悪呪文』を焼き棄てる一本の燐寸棒マッチぼうに外ならなかったのだ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
自然は又自然で、小ざかしい人間の企図を思うまま弄殺ろうさつしてやろうと決心したかのように、時には、うなりをたてて疾風を送り、時にはけろりと静まって、まるで傍観しているような様子を示す。
犠牲者 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)