大杉栄
1885.01.17 〜 1923.09.16
著者としての作品一覧
新しい女(新字新仮名)
読書目安時間:約2分
僕はいわゆる新しい女に対して、半ば同感すると同時に、また半ば反感する。 いわゆる新しい女とは、征服階級の男の玩弄品たり奢侈品たる地位から、一躍し征服階級の直接の一員たらんとする女で …
読書目安時間:約2分
僕はいわゆる新しい女に対して、半ば同感すると同時に、また半ば反感する。 いわゆる新しい女とは、征服階級の男の玩弄品たり奢侈品たる地位から、一躍し征服階級の直接の一員たらんとする女で …
新しき世界の為めの新しき芸術(新字新仮名)
読書目安時間:約25分
去年の夏、本間久雄君が早稲田文学で「民衆芸術の意義及び価値」を発表して以来、此の民衆芸術と云う問題が、僕の眼に触れただけでも、今日まで十余名の人々によって彼地此地で論ぜられている。 …
読書目安時間:約25分
去年の夏、本間久雄君が早稲田文学で「民衆芸術の意義及び価値」を発表して以来、此の民衆芸術と云う問題が、僕の眼に触れただけでも、今日まで十余名の人々によって彼地此地で論ぜられている。 …
石川、山口両君の入獄(新字新仮名)
読書目安時間:約1分
本誌の旧い寄書家の石川旭山君と新しい寄書家の山口孤剣君とは、ともに主義の犠牲となり、『平民新聞』紙上「父母を蹴れ」てう論文が、秩序壊乱の罪に問われ、石川君は発行兼編集人として六カ月 …
読書目安時間:約1分
本誌の旧い寄書家の石川旭山君と新しい寄書家の山口孤剣君とは、ともに主義の犠牲となり、『平民新聞』紙上「父母を蹴れ」てう論文が、秩序壊乱の罪に問われ、石川君は発行兼編集人として六カ月 …
お別れ(新字新仮名)
読書目安時間:約2分
読者諸君の中で、『平民新聞』をお読みなさらなかった方は、たぶん御存じもありますまいが、私、つまらん筆の禍のために、当分諸君とお別れをして、そして監獄に行かねばならぬのであります。 …
読書目安時間:約2分
読者諸君の中で、『平民新聞』をお読みなさらなかった方は、たぶん御存じもありますまいが、私、つまらん筆の禍のために、当分諸君とお別れをして、そして監獄に行かねばならぬのであります。 …
鎖工場(新字新仮名)
読書目安時間:約10分
夜なかに、ふと目をあけてみると、俺は妙なところにいた。 目のとどく限り、無数の人間がうじゃうじゃいて、みんなてんでに何か仕事をしている。鎖を造っているのだ。 俺のすぐ傍にいる奴が、 …
読書目安時間:約10分
夜なかに、ふと目をあけてみると、俺は妙なところにいた。 目のとどく限り、無数の人間がうじゃうじゃいて、みんなてんでに何か仕事をしている。鎖を造っているのだ。 俺のすぐ傍にいる奴が、 …
獄中記(新字新仮名)
読書目安時間:約58分
市ヶ谷の巻 前科割り 東京監獄の未決監に「前科割り」というあだ名の老看守がいる。 被告人どもは裁判所へ呼び出されるたびに、一と馬車(この頃は自動車になったが)に乗る十二、三人ずつ一 …
読書目安時間:約58分
市ヶ谷の巻 前科割り 東京監獄の未決監に「前科割り」というあだ名の老看守がいる。 被告人どもは裁判所へ呼び出されるたびに、一と馬車(この頃は自動車になったが)に乗る十二、三人ずつ一 …
獄中消息(新字新仮名)
読書目安時間:約1時間52分
市ヶ谷から(一) * 宛名・日附不明 僕は三畳の室を独占している。日当りもいいし、風通しもいいし、新しくて綺麗だし、なかなか下六番町の僕の家などの追いつくものでない。……こんなとこ …
読書目安時間:約1時間52分
市ヶ谷から(一) * 宛名・日附不明 僕は三畳の室を独占している。日当りもいいし、風通しもいいし、新しくて綺麗だし、なかなか下六番町の僕の家などの追いつくものでない。……こんなとこ …
自叙伝(新字新仮名)
読書目安時間:約3時間51分
自叙伝(一)赤旗事件でやられて、東京監獄から千葉監獄へ連れて行かれた、二日目か三日目かの朝だった。はじめての運動に、一緒に行った仲間の人々が、中庭へ引き出された。半星形に立ちならん …
読書目安時間:約3時間51分
自叙伝(一)赤旗事件でやられて、東京監獄から千葉監獄へ連れて行かれた、二日目か三日目かの朝だった。はじめての運動に、一緒に行った仲間の人々が、中庭へ引き出された。半星形に立ちならん …
新秩序の創造:評論の評論(新字新仮名)
読書目安時間:約7分
本月もまた特に評論して見たいと思うほどの評論が見つからない。ただ一つ『先駆』五月号所載「四月三日の夜」(友成与三吉)というのがちょっと気になった。 それは、四月三日の夜、神田の青年 …
読書目安時間:約7分
本月もまた特に評論して見たいと思うほどの評論が見つからない。ただ一つ『先駆』五月号所載「四月三日の夜」(友成与三吉)というのがちょっと気になった。 それは、四月三日の夜、神田の青年 …
生の拡充(新字新仮名)
読書目安時間:約8分
「征服の事実」の中に、僕は「過去と現在とおよび近き将来との数万あるいは数千年間の人類社会の根本事実」たる征服のことを説いて、これが「明瞭に意識されない間は社会の出来事の何ものも正当 …
読書目安時間:約8分
「征服の事実」の中に、僕は「過去と現在とおよび近き将来との数万あるいは数千年間の人類社会の根本事実」たる征服のことを説いて、これが「明瞭に意識されない間は社会の出来事の何ものも正当 …
征服の事実(新字新仮名)
読書目安時間:約9分
樗牛全集の中に、ブランデスの何かの本から抜いた、次の文がある。 「少なくともヨーロッパの四大国民の名は、いずれもみな外国の名である。フランスの名称は、ライン河の西岸に棲んでいたフラ …
読書目安時間:約9分
樗牛全集の中に、ブランデスの何かの本から抜いた、次の文がある。 「少なくともヨーロッパの四大国民の名は、いずれもみな外国の名である。フランスの名称は、ライン河の西岸に棲んでいたフラ …
続獄中記(新字新仮名)
読書目安時間:約49分
畜生恋 僕はいつも独房にばかりいて、雑房の方のことはよく知らない。雑房というのは、詳しく言えば雑居房だ。六人も八人も十人も、あるいはもっと多くの囚人が六畳敷か八畳敷かの一室にとじ籠 …
読書目安時間:約49分
畜生恋 僕はいつも独房にばかりいて、雑房の方のことはよく知らない。雑房というのは、詳しく言えば雑居房だ。六人も八人も十人も、あるいはもっと多くの囚人が六畳敷か八畳敷かの一室にとじ籠 …
男女関係について:女房に与えて彼女に対する一情婦の心情を語る文(新字新仮名)
読書目安時間:約28分
野枝さん。 『女の世界』編集長安成二郎君から、保子に対する僕の心持を書いてくれないか、という注文があったので、ちょうど今このことについて君と僕との間に話の最中でもあり、それに君に話 …
読書目安時間:約28分
野枝さん。 『女の世界』編集長安成二郎君から、保子に対する僕の心持を書いてくれないか、という注文があったので、ちょうど今このことについて君と僕との間に話の最中でもあり、それに君に話 …
奴隷根性論(新字新仮名)
読書目安時間:約8分
斬り殺されるか、焼き殺されるか、あるいはまた食い殺されるか、いずれにしても必ずその身を失うべき筈の捕虜が、生命だけは助けられて苦役につかせられる。一言にして言えば、これが原始時代に …
読書目安時間:約8分
斬り殺されるか、焼き殺されるか、あるいはまた食い殺されるか、いずれにしても必ずその身を失うべき筈の捕虜が、生命だけは助けられて苦役につかせられる。一言にして言えば、これが原始時代に …
何が新しいんだい(新字新仮名)
読書目安時間:約1分
四月号の『新公論』に、「男性に対する要求」と題した、岩野清子女史の文章がある。実にあきれ返った名論だ。 「日本の男性は女性に対してあまり粗暴である。謹みをかいている。女性の前で猥䙝 …
読書目安時間:約1分
四月号の『新公論』に、「男性に対する要求」と題した、岩野清子女史の文章がある。実にあきれ返った名論だ。 「日本の男性は女性に対してあまり粗暴である。謹みをかいている。女性の前で猥䙝 …
日本脱出記(新字新仮名)
読書目安時間:約2時間33分
去年の十一月二十日だった。少し仕事に疲れたので、夕飯を食うとすぐ寝床にはいっていると、Mが下から手紙の束を持って来た。いつものように、地方の同志らしい未知の人からの、幾通かの手紙の …
読書目安時間:約2時間33分
去年の十一月二十日だった。少し仕事に疲れたので、夕飯を食うとすぐ寝床にはいっていると、Mが下から手紙の束を持って来た。いつものように、地方の同志らしい未知の人からの、幾通かの手紙の …
僕は精神が好きだ(新字新仮名)
読書目安時間:約1分
僕は精神が好きだ。しかしその精神が理論化されると大がいは厭になる。理論化という行程の間に、多くは社会的現実との調和、事大的妥協があるからだ。まやかしがあるからだ。 精神そのままの思 …
読書目安時間:約1分
僕は精神が好きだ。しかしその精神が理論化されると大がいは厭になる。理論化という行程の間に、多くは社会的現実との調和、事大的妥協があるからだ。まやかしがあるからだ。 精神そのままの思 …
遺言(新字旧仮名)
読書目安時間:約7分
四五年前の二月頃だった。或日、突然、明治大学の学生から電話がかかつて来て、今大学の講堂で学芸部の演説会をやってゐるから、直ぐやつて来て何にか話してくれと云ふ。 其の演説会のある事は …
読書目安時間:約7分
四五年前の二月頃だった。或日、突然、明治大学の学生から電話がかかつて来て、今大学の講堂で学芸部の演説会をやってゐるから、直ぐやつて来て何にか話してくれと云ふ。 其の演説会のある事は …
四つの道徳(新字新仮名)
読書目安時間:約1分
小児が河の中に溺れている。そこを四人の人が通り掛かる。 その一人は思った。自己はただ自己のためにすれば善い。彼はそ知らぬ顔をして通り過ぎた。 もう一人は考えた。もしあの児を助けたら …
読書目安時間:約1分
小児が河の中に溺れている。そこを四人の人が通り掛かる。 その一人は思った。自己はただ自己のためにすれば善い。彼はそ知らぬ顔をして通り過ぎた。 もう一人は考えた。もしあの児を助けたら …
翻訳者としての作品一覧
科学の不思議(新字旧仮名)
読書目安時間:約7時間6分
ポオル叔父さんは、本当に驚く程物識りです。どんな不思議な事の説明でも、分りやすく面白くしてくれます。ポオル叔父さんの解いてくれる世の中の不思議な謎は、何と云ふ巧妙さで、そして無雑作 …
読書目安時間:約7時間6分
ポオル叔父さんは、本当に驚く程物識りです。どんな不思議な事の説明でも、分りやすく面白くしてくれます。ポオル叔父さんの解いてくれる世の中の不思議な謎は、何と云ふ巧妙さで、そして無雑作 …
革命の研究(新字新仮名)
読書目安時間:約32分
これは主としてフランス大革命の事実にもとづいて述べたものであるが、僕等はさらにこれをロシアの現状に照らし合せて見て、そのますます真実なことにむしろ驚くものである。 ボルシェヴィキの …
読書目安時間:約32分
これは主としてフランス大革命の事実にもとづいて述べたものであるが、僕等はさらにこれをロシアの現状に照らし合せて見て、そのますます真実なことにむしろ驚くものである。 ボルシェヴィキの …
革命の研究(旧字旧仮名)
読書目安時間:約30分
革命といふ言葉は、今では、被壓制者の唇にも、また所有者の唇にすらも、屡々上る。既にもう、時々、近い將來の變動の最初の顫えが感ぜられる。そして、大なる變動や變化の近づいて來る時にはい …
読書目安時間:約30分
革命といふ言葉は、今では、被壓制者の唇にも、また所有者の唇にすらも、屡々上る。既にもう、時々、近い將來の變動の最初の顫えが感ぜられる。そして、大なる變動や變化の近づいて來る時にはい …
共産食堂(新字新仮名)
読書目安時間:約5分
「明日ある大都市をして、包囲またはそれに類する何等かの災禍に襲わしめよ。諸君は共産主義の思想がたちまちにして実現されんとするのを見るだろう。『パン』の問題、すなわちすべての人に食物 …
読書目安時間:約5分
「明日ある大都市をして、包囲またはそれに類する何等かの災禍に襲わしめよ。諸君は共産主義の思想がたちまちにして実現されんとするのを見るだろう。『パン』の問題、すなわちすべての人に食物 …
青年に訴う(新字新仮名)
読書目安時間:約41分
『青年に訴う』は、クロポトキン自身も言っているごとく、クロのもっともお得意のものだ。そして二十余りの諸外国語に翻訳されて、クロの著作の中でももっとも広く読まれている。 僕はかつてそ …
読書目安時間:約41分
『青年に訴う』は、クロポトキン自身も言っているごとく、クロのもっともお得意のものだ。そして二十余りの諸外国語に翻訳されて、クロの著作の中でももっとも広く読まれている。 僕はかつてそ …
“大杉栄”について
大杉 栄(おおすぎ さかえ、大杉榮、1885年〈明治18年〉1月17日 - 1923年〈大正12年〉9月16日)は、日本の無政府主義者、思想家、作家、ジャーナリスト、翻訳家、社会運動家。エスペランティスト、自由恋愛主義者でもあった。
(出典:Wikipedia)
(出典:Wikipedia)
“大杉栄”と年代が近い著者
きょうが誕生日(4月3日)
きょうが命日(4月3日)
小林古径(1957年)
今月で生誕X十年
今月で没後X十年
今年で生誕X百年
平山千代子(生誕100年)
今年で没後X百年
大町桂月(没後100年)
富ノ沢麟太郎(没後100年)
細井和喜蔵(没後100年)
木下利玄(没後100年)
富永太郎(没後100年)
エリザベス、アンナ・ゴルドン(没後100年)
徳永保之助(没後100年)
後藤謙太郎(没後100年)
エドワード・シルヴェスター・モース(没後100年)