“尫弱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひよわ60.0%
かよわ13.3%
おうじゃく13.3%
よわ6.7%
わうじやく6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
色の蒼い、体の尫弱ひよわそうなその子は、いろいろな翫具おもちゃを取り出してしばらく静子と遊んでいるかと思うと、じきに飽きてしまうらしかった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
私はそれが嬉しかつた。奈何どんな尫弱かよわい体質でも、私は流石に男の児、藤野さんはキツと口を結んで敏く追つて来るけれど、容易に捉らない。
二筋の血 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
かれはこの尫弱おうじゃくな無名の若者の中に、その身を覆うていると想像される暗い影の中に、あの反抗心と絶望的な苦悩を持っているバイロン卿をえがこうとするのである。
彼女の唯一の骨肉であり親愛者である弟も、人づかひのはげしい大阪の方で、尫弱よわい体で自転車などに乗つて苦使こきつかはれてゐた。彼女は時々彼に小遣などを送つてゐた。
或売笑婦の話 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
少し離れた所には尫弱わうじやくらしい宗伯が、さつきから丸薬をまろめるのに忙しい。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)