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尫弱
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ひよわ
ふりがな文庫
“
尫弱
(
ひよわ
)” の例文
色の蒼い、体の
尫弱
(
ひよわ
)
そうなその子は、いろいろな
翫具
(
おもちゃ
)
を取り出してしばらく静子と遊んでいるかと思うと、じきに飽きてしまうらしかった。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
身躰
(
からだ
)
ではないが、君が此
尫弱
(
ひよわ
)
い
形
(
なり
)
でどうしてあれだけの詩篇が出來、其詩篇が一々
椋實珠
(
むくろうじゆ
)
のやうに底光りのした鍛錬の痕を留めてをる、其精力の大さでした。
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
尫弱
(
ひよわ
)
かった
幼
(
ちいさ
)
い頃の房吉の養育に、気苦労の多かったことなどを言立てる隠居の
言
(
ことば
)
を、好い加減に房吉は聞流していた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
白い
繊細
(
きやしや
)
な躰と、やゝ黄色い、これも
尫弱
(
ひよわ
)
さうな躰が、略〻同じやうな脊丈をもつて、二人とも断髪姿で何か嬉しさうに話しながら浴場へおりて来ると
草いきれ
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
道太は暇つぶしに、よく彼女や抱えの女たちと花を引いたが、
尫弱
(
ひよわ
)
そうに見えるおひろは、そう勝ちもしなかったけれど、
頭脳
(
あたま
)
は鋭敏に働いた。勘定も早かった。
挿話
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
ある
在方
(
ざいかた
)
へくれる話を取り決めて、先方の
親爺
(
おやじ
)
がほくほく引き取りに来た時、
尫弱
(
ひよわ
)
そうな
乳呑
(
ちの
)
み
児
(
ご
)
を手放しかねて
涙脆
(
なみだもろ
)
い父親が泣いたということを、母親からかつて聞かされて
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
が何しろ身体が
尫弱
(
ひよわ
)
いところへ、今年は別して
寒
(
かん
)
じが強いのと、今一つはお作が苦労性で、いろいろの取越し苦労をしたり、今の身の上を心細がったり、表町の
宅
(
うち
)
のことが気にかかったり
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
丸山の隣へ引っ越して行ってから、この女とお庄はじきに近しい
間
(
なか
)
になった。女は痩せぎすな
尫弱
(
ひよわ
)
いような体つきで、始終黙ってはずかしげにしていたが、表に見えるほど
柔順
(
すなお
)
ではなかった。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
好子は想像とちがつて体がひどく細こくて
尫弱
(
ひよわ
)
であつた。
二人の病人
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
尫
部首:⼪
7画
弱
常用漢字
小2
部首:⼸
10画