“にくし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
66.7%
肉翅14.3%
9.5%
4.8%
肉嘴4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるいは、もしそれまでのおれがあの女を愛していなかったとしたら、あの日から己の心には新しいにくしみが生じたと云ってもまた差支さしつかえない。
袈裟と盛遠 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ぴんと張り拡げられた薄墨いろの肉翅にくしのまん中で、毛の胴は異様にうごめき、小鳥のような足は宙を蹴る。
蝙蝠 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
真宗崩じて後、其きさきにくしみを受け、ほしいままに永定陵を改めたるによって罪をこうむり、且つ宦官かんがん雷允恭らいいんきょうと交通したるを論ぜられ、崖州に遠謫えんたくせられ、数年にして道州にうつされ、致仕して光州に居りてしゅつした。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ころして金のなきにあきれたり然ば左仲は一度助かりしいのちつひに手下の者の手にかゝりて果しはこれてんにくしみならんか
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
七面鳥なにかいらだつ日のさかりむら碧の朱の肉嘴にくしひびかふ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)