“疾風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はやて45.8%
しっぷう29.9%
しつぷう17.4%
はやち4.2%
はやかぜ1.4%
あらし0.7%
つむじ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……そのトタン……飛び上るようなサイレンの音に、ハッと驚いて飛び退く間もなく、一台の自動車が疾風はやてのように私を追い抜いた。
怪夢 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その藤吉郎が、室町幕府最後の始末がすむかすまないうちに、疾風しっぷうのごとく畿内きないの戦場からひっ返し、また直ちに、岐阜へむかって
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
疾風しつぷうの如く飛んで行く八五郎、その忠實な後ろ姿を見送つてどうして今まで手を拔いてゐたか、平次は自分乍ら齒痒はがゆい心持でした。
船子かこよ船子よ疾風はやちのなかに帆を張ると死ぬがごとくに叫ぶ船子等よ
樹木とその葉:03 島三題 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
いちめんにふくらみ円き粟畑あははたを潮ふきあげし疾風はやかぜとほる
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
滅びもはてぬ死のはね疾風あらし
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
足で種を取るから「足の勇」と言われる位の男で、用事がありさえすれば夜中だろうが朝だろうが、疾風つむじのように飛出すのが、この男の身上だったのです。
流行作家の死 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)