“疾風雲”の読み方と例文
読み方割合
はやてぐも100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貴公のいう通り、所詮、るなと祈っても、いくら警固や防ぎをしてみても、先は、空をけてくる疾風雲はやてぐものようなものだ。一暴風雨ひとあらしけられまい
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
嬰児あかごが泣く、女たちが呼び交わす。——そして見るまに、その人々の上には、疾風雲はやてぐものような黒煙が、太陽を赤くいぶして、空いちめん拡がってゆく。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
箱根連峰は、見ているまに、疾風雲はやてぐもにつつまれて、すぐ近い函南かんなみの中腹には、かっと真っ蒼に陽がえていた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)