“船子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふなこ80.0%
かこ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ一呑ひとのみ屏風倒びょうぶだおしくずれんずるすさまじさに、剛気ごうき船子ふなこ啊呀あなやと驚き、かいなの力を失うひまに、へさきはくるりと波にひかれて、船はあやうかたぶきぬ。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
□「浪除杭なみよけぐい打付ぶっつかった溺死人どざえもんは娘の土左衛門で小紋の紋付を着て紫繻子の腹合せの帯を締めて居る、い女だがこも船子ふなこが掛けてやった」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
川尻かわじりが近づいたと聞いた時に船中の人ははじめてほっとした。例の船子かこは「唐泊からどまりより川尻押すほどは」とうたっていた。荒々しい彼らの声も身にんだ。
源氏物語:22 玉鬘 (新字新仮名) / 紫式部(著)
船子かこよ船子よ疾風はやちのなかに帆を張ると死ぬがごとくに叫ぶ船子等よ
樹木とその葉:03 島三題 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)