“かこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カコ
語句割合
25.9%
16.5%
14.2%
水夫8.8%
5.4%
過去3.7%
舟子2.8%
水手2.3%
2.0%
1.7%
(他:59)16.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鍋島なべしま唐物からものなにいてるだらう、かこひへとほる、草履ざうりが出てやう
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
こうおだやかに言われて、兵馬は大勢にかこまれて勘定奉行かんじょうぶぎょうの役宅の方へ引かれて行ってしまいました。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「わたくしよりは御老母様が、稀れには、奥へ渡らせて、表の御用から離れるがよいと、おかこち遊ばしていらっしゃいます」
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一行は冷遇れいぐうかこった。第一、柴田家からの沢山な音物いんもつにたいしても、目録を収めたきりで挨拶もない。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかしてその未だ一周ひとめぐりせざるまに、いま一の碾石まろくこれをかこみつゝ、舞をば舞に歌をば歌にあはせたり 四—六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
前後左右ぜんごさゆうけづつたやう巖石がんぜきかこまれ、上部じやうぶには天窓てんまどのやうな
帆のほか、両舷りょうげん大櫓おおろもある。水夫かこたちは、えいや声をらした。風がない。たよるのは櫓であった。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松兵衛は今、水夫かこの持場をいいつけたり、帆方ほかたの者を指図したりして、みよしと帆柱の間を駆け廻っていた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
江藤氏は周知の如く悲劇に終り、古賀氏は不遇をかこって振わなかった中にあって、大木氏は伯爵家を起すまでに時めいた。
窓越しに、同じ運命をかこち合っていると、お杉はさっきから一人で旅包みをこしらえていたが、舌うちして、
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
過去かこ思出おもいだすのもいやだ、とって、現在げんざいもまた過去かこ同様どうようではないか。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
うらなしゃは、んだ子供こども過去かこ現在げんざい未来みらいかたりました。
星の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「この坊の家々も、全部舟子かこ屋敷でな。みんなかつお漁によりかかって、生活していた。それがだめになったから、さびれる一方ですな」
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
娘はふたたびあがってきて、舟子かこが待っておりますでございますと例のとおりていねいに両手をついていう。
河口湖 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
たとへば背の弓をもて水手かこ等をいましめ、彼等に船を救ふの途を求めしむる海豚いるかの如く 一九—二一
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
その歌にいふ。我はうるはしきシレーナなり、耳を樂しましむるもの我に滿ちみつるによりて海の正中たゞなか水手かこ等を迷はす 一九—二一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
地体城中の人民この大仙もし一度でも地を歩まば我ら近く寄りてその足を礼すべきに、毎度飛び来り飛び去るのみで志を遂げぬとかこちいた。
然れども、痛苦のはげしく、懐旧の恨にへざる折々、彼は熱き涙を握りて祈るが如くかこちぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
花に言わすれば、まこと迷惑至極めいわくしごくかこつであろう。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
白晝はくちういんするがきまりわるしなどかこつ。
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
あなたはブランコが揺れるままに、何時いつかしら、藍色あいいろのキモノに身を包んで藍色の大海原を帆走る一個の船夫かこであった。
少年・春 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
こういう和歌でございます。かみは御大老井伊直弼様の圧迫、しもは捕吏だの船夫かこなどの迫害、ほんとにご上人様のご一生は、さわりだらけでございました。
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
水主かこ荷揚にあげが腕を揃えて帆をおろしにかかろうとする時に、飈弗ひょうふつとして一陣の風が吹いて来ました。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
伊豆七島へ差しおくる囚人が七人。役人は、御船手、水主かこ同心森田三之丞もりたさんのじょう以下五人。
顎十郎捕物帳:13 遠島船 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
印南野いなびぬも ぎがてにおもへれば、こゝろこほしき加古かこしま
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
加古かこ古鷹ふるたか青葉あおば衣笠きぬがさの艦列から千メートル手前に、真白な、見上げるように背の高い水煙が、さーッと、奔騰ほんとうした。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
白布をかけた数十のテーブルと、それを取りかこんで坐っているおびただしい娘たち。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
周囲が冷い石でかこわれていることもその一つである。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
まして他人のれにかかこつべき、月の十日にははさまが御墓おんはかまゐりを谷中やなかの寺に楽しみて、しきみ線香それぞれの供へ物もまだ終らぬに
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うつたへたいにもちゝこゝろかねのやうにえて、ぬるぱいたまはらんなさけもなきに、まして他人たにんれにかかこつべき
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
不意を打たれて芳は危く昏倒せんとして、僅に身を支へた、其處を、勝に乘じた群衆はなほ、執念強く、取りかこんで、凡そ息のある限り、滅多無性に打ちすゑんとする、刹那の急。
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
自分達のへやは地面の上の穴倉みたような所で、四方共頑丈がんじょうな建物だの厚い塗壁だのにかこまれて、縁の前の小さい中庭さえ比較的安全に見えたけれども、周囲一面から出る一種すさまじい音響は、暗闇くらやみに伴って起る人間の抵抗しがたい不可思議な威嚇いかくであった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「どっちにしてもめられた話じゃねえ。だがお粂の所にかこわれていても、金吾が病気といやあ安心だが、また一ツいけねえことが降ってわいたな」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(頼朝をかこう者、木戸の警備を怠った者、等しく断罪に処するであろう)
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『それで襲うたのは、あの公園に囲繞かこまれておる別荘か?』
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
納屋の壁には、鋤だの鍬だの鎌だのの農具が立てかけてあり、地面には、馬盥ばだらいだのふいごだの稲扱いねこきだのが置いてあったが、そのずっと奥の方に、裸体はだか蝋燭が燃えており、それを囲繞かこんで、六人の男が丁半しょうぶを争っていた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
………四五日にして小屋の木材を切り取り、樹皮を剥ぎて屋根とし、且つ四囲をかこい、あるいは敷きて座敷とせり。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
青いかへでの枝にかこまれた泉水の金魚を見ながら、くびのおしろいを附けて貰つて居ると、近く迄来た地車だんじりのきしむ音がした。
住吉祭 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
阪下さかしたという、ごろた石の土手の斜面に舟夫かこはちょいと舟をとめる。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
白龍は、舟夫かこの手をかりて、二酒桶さかおけをおろしていた。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
カテリーナの腕に眠つてゐた幼子は、わつと泣き声をあげて眼をさました。彼女も思はずあつと叫んだ。舵子かこはドニェープルの河なかへ帽子を取り落してしまつた。ダニーロもぶるつと身を顫はせた。
女子をなごは黙つてゐろ!」と、ダニーロはむつとして、「お前たちにかかづらはつたが最後、こちらまであまつ子にされてしまふ。おい、こら、煙草の火をかせ!」さういつて、彼は舵子かこの一人に顔を向けた。
船子かこよ船子よ疾風はやちのなかに帆を張ると死ぬがごとくに叫ぶ船子等よ
樹木とその葉:03 島三題 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
例の船子かこは「唐泊からどまりより川尻押すほどは」とうたっていた。
源氏物語:22 玉鬘 (新字新仮名) / 紫式部(著)
賀古かこ氏は、鯛茶たいちゃ鰤茶ぶりちゃとはいうけれど、これはどうも、とまゆひそめられたと聞きました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
日記にはなお賀古かこ氏と相談したともしてあります。賀古氏も定めし案じて下すったのでしょう。でも直接その話には関係なさらなかったようです。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
従来かつて無かりし遊女町を西小路に起し、翌年更に是を富士原、葛原に設け、それより栄国寺前、橘町、東懸所前、主水かこ町、天王崎門前、幅下新道、南飴屋町、綿屋町等にも、京、大阪、伊勢等より遊女多く入り込み、随って各種の祭事此時より盛んなり
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この現実は手にあまる、という一部の人々の自己放棄の告白が、読者の文化の水準に仮托かこつけて逆の側から表現された点が、今日の読者のありようにもつながる意義をもつのである。
今日の読者の性格 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
我はこれを聞きつゝも、むかしの羈靮きづなの再び我身にまつはるゝを覺えて、只だ恩人に見放されたる不幸なる身の上をかこちぬ。
〔譯〕眞己しんこを以て假己かこつ、天理なり。身我しんがを以て心我をがいす、人欲じんよくなり。
〔譯〕本然ほんぜん眞己しんこ有り、躯殼くかく假己かこ有り。須らく自らみとめ得んことを要すべし。
街路の上から群衆の姿が少くなると、騎馬隊へ向けて発砲した家の周囲が、工部局巡捕によって包囲かこまれた。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
稲日野いなびぬぎがてにおもへればこころこほしき可古かこしまゆ 〔巻三・二五三〕 柿本人麿
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
堅牢けんらうなるてつおりをもつて圍繞かこまれ、下床ゆか彈力性だんりよくせいいうするクロー鋼板かうばん