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過去
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かこ
ふりがな文庫
“
過去
(
かこ
)” の例文
なんだか、この
笛
(
ふえ
)
の
音
(
ね
)
を
聞
(
き
)
いていると、
忘
(
わす
)
れてしまった
過去
(
かこ
)
のことが、一つ、一つ
心
(
こころ
)
の
底
(
そこ
)
に
浮
(
う
)
かび
上
(
あ
)
がって
目
(
め
)
に
見
(
み
)
えるような
気
(
き
)
がする。
港に着いた黒んぼ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
で、
私
(
わたくし
)
は一
生
(
しょう
)
懸命
(
けんめい
)
深
(
ふか
)
い
統一
(
とういつ
)
に
入
(
はい
)
り、
過去
(
かこ
)
の一
切
(
さい
)
の
羈絆
(
きずな
)
を
断
(
た
)
ち
切
(
き
)
ることによりて、一
層
(
そう
)
自由自在
(
じゆうじざい
)
な
神通力
(
じんつうりき
)
を
恵
(
めぐ
)
まれるよう、
心
(
こころ
)
から
神様
(
かみさま
)
に
祈願
(
きがん
)
しました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
あらゆる
醜状
(
しゅうじょう
)
を
世間
(
せけん
)
にさらした
生
(
い
)
きがいなき
不幸
(
ふこう
)
な母と思いつめると、ありし世の
狂母
(
きょうぼ
)
の
惨状
(
さんじょう
)
やわが
身
(
み
)
の
過去
(
かこ
)
の
悲痛
(
ひつう
)
やが、いちいち
記憶
(
きおく
)
から
呼
(
よ
)
び起こされるのである。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
その
土地
(
とち
)
にゐついてゐるのですから、
何
(
なに
)
よりもその
地方
(
ちほう
)
の
過去
(
かこ
)
を
思
(
おも
)
ひ
起
(
おこ
)
させ、
地方歴史上
(
ちほうれきしじよう
)
の
參考
(
さんこう
)
ともなり、
愛郷心
(
あいきようしん
)
をも
養
(
やしな
)
ひ、ひいては
愛國心
(
あいこくしん
)
を
育
(
はぐく
)
むことにもなります。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
『いやもう
過去
(
かこ
)
は
忘
(
わす
)
れましょう。』と、ミハイル、アウエリヤヌイチは
固
(
かた
)
く
彼
(
かれ
)
の
手
(
て
)
を
握
(
にぎ
)
って
云
(
い
)
うた。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
繪畫
(
かいが
)
その
他
(
た
)
一切
(
いつさい
)
の
品物
(
しなもの
)
、これを
私共
(
わたしども
)
は
遺物
(
いぶつ
)
といつてをりますが、その
遺物
(
いぶつ
)
によつて
人間
(
にんげん
)
の
過去
(
かこ
)
の
時代
(
じだい
)
の
生活
(
せいかつ
)
の
模樣
(
もよう
)
だとか、
文化
(
ぶんか
)
の
状態
(
じようたい
)
だとかを
研究
(
けんきゆう
)
する
學問
(
がくもん
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「
誉
(
ほまれ
)
」は
翼
(
つばさ
)
、
音高
(
おとだか
)
に
埋火
(
うづみび
)
の「
過去
(
かこ
)
」
煽
(
あふ
)
ぎぬれば
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
それに、いいにおいがするので、
竹夫
(
たけお
)
は、ふたを
鼻
(
はな
)
にあてて、どんな
人
(
ひと
)
が、この
香炉
(
こうろ
)
を
持
(
も
)
っていたかと、はるかな
過去
(
かこ
)
を
想像
(
そうぞう
)
したのでした。
ひすいの玉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
『
過去
(
かこ
)
のことを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
すものは、
両眼
(
りょうがん
)
を
抉
(
くじ
)
ってしまいましょう。リュバフキン!』と、
彼
(
かれ
)
は
大声
(
おおごえ
)
で
誰
(
たれ
)
かを
呼
(
よ
)
ぶ。
郵便局
(
ゆうびんきょく
)
の
役員
(
やくいん
)
も、
来合
(
きあ
)
わしていた
人々
(
ひとびと
)
も、一
斉
(
せい
)
に
吃驚
(
びっくり
)
する。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
しかもその
当時
(
とうじ
)
の
光景
(
こうけい
)
までがそっくりそのまま
形態
(
かたち
)
を
造
(
つく
)
ってありありと
眼
(
め
)
の
前
(
まえ
)
に
浮
(
うか
)
び
出
(
で
)
てまいります。つまり
私
(
わたくし
)
どもの
境涯
(
きょうがい
)
には
殆
(
ほと
)
んど
過去
(
かこ
)
、
現在
(
げんざい
)
、
未来
(
みらい
)
の
差別
(
さべつ
)
はないのでございまして。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
しかし、こうなっては、
過去
(
かこ
)
のことを
考
(
かんが
)
えるのもむだなことでした。そして、すこしも
気
(
き
)
にゆるみをもつことができません。
小さな金色の翼
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
『
俺
(
おれ
)
の
用
(
よう
)
のあるのが
見
(
み
)
えんのか。いや
過去
(
かこ
)
は
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
しますまい。』と
彼
(
かれ
)
は
調子
(
ちょうし
)
を一
段
(
だん
)
と
柔
(
やさ
)
しくしてアンドレイ、エヒミチに
向
(
むか
)
って
云
(
い
)
う。『さあ
君
(
きみ
)
、
掛
(
か
)
け
給
(
たま
)
え、さあどうか。』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
雪割草
(
ゆきわりそう
)
は、
小
(
ちい
)
さな
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
で、
過去
(
かこ
)
を
考
(
かんが
)
えずにはいられませんでした。この
雪
(
ゆき
)
の
降
(
ふ
)
る、
風
(
かぜ
)
の
烈
(
はげ
)
しい、
岩蔭
(
いわかげ
)
で
咲
(
さ
)
いた
日
(
ひ
)
のことが、ぼんやりと
浮
(
う
)
かびました。
みつばちのきた日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
僕
(
ぼく
)
は、また
君
(
きみ
)
こそ、
過去
(
かこ
)
の
苦痛
(
くつう
)
の
連続
(
れんぞく
)
であって、こうしてのんきにしていられるのが、どんなに
君
(
きみ
)
にとって
幸福
(
しあわせ
)
のことかしれないと
思
(
おも
)
ったが、やはり
春さきの古物店
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おじいさんは、
天使
(
てんし
)
の
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
いているうちに、
遠
(
とお
)
い
過去
(
かこ
)
の、
青春
(
せいしゅん
)
の
時代
(
じだい
)
に、
自分
(
じぶん
)
の
魂
(
たましい
)
が
帰
(
かえ
)
ったように
感
(
かん
)
じました。
いいおじいさんの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのとき、ちょうど、
過去
(
かこ
)
、
現在
(
げんざい
)
、
未来
(
みらい
)
、なんでも
聞
(
き
)
いてわからないことはないという
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
がありました。
星の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
女
(
おんな
)
は、さっそくその
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
のところへいって、
自分
(
じぶん
)
の
死
(
し
)
んだ
子供
(
こども
)
のことをば
見
(
み
)
てもらいました。
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
は、
死
(
し
)
んだ
子供
(
こども
)
の
過去
(
かこ
)
、
現在
(
げんざい
)
、
未来
(
みらい
)
を
見
(
み
)
て
語
(
かた
)
りました。
星の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
張
(
は
)
り
板
(
いた
)
がその
過去
(
かこ
)
に、どんなひどいめにあわされてきたかと
疑
(
うたが
)
ったことに、すこしのふしぎもなかったからです。しかし、
机
(
つくえ
)
はそのことについて
語
(
かた
)
りはじめました。
春さきの古物店
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのとき、
旅
(
たび
)
からきた
上手
(
じょうず
)
な
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
がありました。その
男
(
おとこ
)
は、
過去
(
かこ
)
いっさいのことをあてたばかりでなく、
未来
(
みらい
)
のこともいっさいを
秘術
(
ひじゅつ
)
によってあてたのでありました。
金の魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、それも、いつしか
過去
(
かこ
)
の
夢
(
ゆめ
)
とうすれ、
消
(
き
)
えてゆく
日
(
ひ
)
がありました。
北の少女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かしの
木
(
き
)
の
過去
(
かこ
)
になかったことでありました。
大きなかしの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“過去”の意味
《名詞》
過去(かこ)
過ぎ去った時。現在より以前のこと。
現在を含む以前のこと。歴代。
現在の状況とは無関係なこと。また全盛期を過ぎていること。
三世の一つ。過去世。前世。
《副詞》
現在より以前に。これまで。
(出典:Wiktionary)
“過去”の解説
過去(かこ)とは、時間の流れを3つに分けて理解する場合の、既に過ぎ去った部分のこと。現在より以前の時のこと。あるいは、すでに終わったできごとのこと。昔。対義語は未来。
(出典:Wikipedia)
過
常用漢字
小5
部首:⾡
12画
去
常用漢字
小3
部首:⼛
5画
“過去”で始まる語句
過去帳
過去生
過去世
過去帖
過去來
過去七仏
過去君之
過去精麗
過去聖霊