“個”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
72.7%
にん9.1%
6.8%
この4.5%
2.3%
たり2.3%
ひと2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
斯く云わば此記録の何たるやはおのずから明かならん、は罪人を探り之を追い之と闘い之に勝ち之に敗られなどしたる探偵の実話の一なり。
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
大鷲おおとり神社の傍の田甫の白鷺しらさぎが、一羽ち二羽起ち三羽立つと、明日のとりまちの売場に新らしく掛けた小屋から二三にんの人が現われた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
薄暗い燈火が只一廊下の一ところに灯っている、そして廊下の左右には幾個いくつかの部屋があると見えて扉に付いている白い取手が茫然ぼんやりと彼の眼に見えた。
人間製造 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
四面しめんみな山にて老樹らうじゆ欝然うつぜんとして翳塞おほひふさぐなかこの美人びじんを見ること愕然びつくりし、是たぬきにあらずんばかならず狐ならんといひければ、岩居がんきよともだちと相顧あひかへりみうつわらふ。
谷々の寺にこだまする、題目の太鼓、幾寺か。皆この老和尚の門弟子もんていしだそうである。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
引連ひきつれ主人の方に立歸り主個あるじ夫婦長三郎の前にて今日けふ奉行所の容子ようすをばちく演説えんぜつしたる上三たり呉服ごふく町の親類方へあづけおきて歸りたるまで委細のことを述たるに親子はおみつが庄兵衞をころせしことを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
シテすす使ム/門弟誰カ能ク場ヲほしいままニスルヲ得ルカ/子寿晴潭敵手ト称サルニ/堪フ可ケンヤ我在リテ彼先ンジテ亡ブヲ/ 其三 東京西洛変ジテ窮リ無シ/詩法如今亦混同ス/何処ノ江湖ニカ正派ヲ存スル/鴛城ひとリ寺崎翁有リ〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)