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個
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こ
ふりがな文庫
“
個
(
こ
)” の例文
斯く云わば此記録の何たるやは
自
(
おのずか
)
ら明かならん、
個
(
こ
)
は罪人を探り之を追い之と闘い之に勝ち之に敗られなどしたる探偵の実話の一なり。
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
このとき
魔法使
(
まほうつか
)
いは、つえを
上
(
あ
)
げて
王
(
おう
)
さまをたたきますと、
不思議
(
ふしぎ
)
や
王
(
おう
)
さまの
姿
(
すがた
)
が
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せて、そこには一
個
(
こ
)
のはまぐりが
残
(
のこ
)
りました。
北海の白鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
理科大學人類學教室
(
りくわだいがくじんるゐがくけうしつ
)
には磨製石斧三百
個
(
こ
)
計り有れど、
兩端
(
りやうたん
)
に刄有るものは
唯
(
ただ
)
一
個
(
こ
)
のみ。コロボックルは磨製石斧を
何
(
なん
)
の
目的
(
もくてき
)
に用ゐしや。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
同
(
おな
)
じ
不正
(
ふせい
)
を
企
(
くわだて
)
るのならば、百三十六
個
(
こ
)
の
麻雀牌
(
マアジヤンパイ
)
の
背中
(
せなか
)
の
竹
(
たけ
)
の
木目
(
もくめ
)
を
暗記
(
あんき
)
するなどは、その
努力感
(
どりよくかん
)
だけでも
僕
(
ぼく
)
には
寧
(
むし
)
ろ
氣持
(
きもち
)
がいい。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
所詮
(
つまり
)
周三がお房を
懌
(
よろこ
)
ぶ意味が違つて、一
個
(
こ
)
の
物
(
ぶつ
)
體が一
人
(
にん
)
の婦となり、
單純
(
たんじゆん
)
は、併し
價値
(
かち
)
ある製作の資
料
(
れう
)
が、意味の深い心の
糧
(
かて
)
となつて了つた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
一つずつ
数
(
かぞ
)
えたら、
爪
(
つめ
)
の
数
(
かず
)
は、百
個
(
こ
)
近
(
ちか
)
くもあるであろう。
春重
(
はるしげ
)
は、もう一
度
(
ど
)
糠袋
(
ぬかぶくろ
)
を
握
(
にぎ
)
りしめて、
薄気味悪
(
うすきみわる
)
くにやりと
笑
(
わら
)
った。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
かうして
襷掛
(
たすきがけ
)
で
働
(
はたら
)
いてゐる
所
(
ところ
)
を
見
(
み
)
ると、
何
(
ど
)
うしても一
個
(
こ
)
の
獨立
(
どくりつ
)
した
庵
(
あん
)
の
主人
(
しゆじん
)
らしくはなかつた。
納所
(
なつしよ
)
とも
小坊主
(
こばうず
)
とも
云
(
い
)
へた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
過
(
す
)
ぎがてに
愛
(
あい
)
ちやんは、
棚
(
たな
)
の
一
(
ひと
)
つから一
個
(
こ
)
の
甕
(
かめ
)
を
取下
(
とりおろ
)
しました、それには『
橙糖菓
(
オレンジたうくわ
)
』と
貼紙
(
はりがみ
)
してありましたが、
空
(
から
)
だつたので
大
(
おほ
)
いに
失望
(
しつばう
)
しました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
……
扉
(
とびら
)
浅
(
あさ
)
うして、
然
(
しか
)
も
暗
(
くら
)
き
奥
(
おく
)
に、一
個
(
こ
)
人面蛇体
(
にんめんじやたい
)
の
神
(
かみ
)
の、
躯
(
からだ
)
を三
畝
(
うね
)
り、
尾
(
を
)
と
共
(
とも
)
に一
口
(
ふり
)
の
剣
(
つるぎ
)
を
絡
(
まと
)
うたのが
陰影
(
いんえい
)
に
立
(
た
)
つて、
面
(
おもて
)
は
剣
(
つるぎ
)
とゝもに
真青
(
まつあを
)
なのを
見
(
み
)
た
時
(
とき
)
よ。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
提
(
さげ
)
半
合羽
(
かつぱ
)
の穴より
鮫鞘
(
さめざや
)
の大脇差を顯はし
水晶
(
すゐしやう
)
の
長總
(
ながふさ
)
の
珠數
(
じゆず
)
を首に懸し一
個
(
こ
)
の男
來懸
(
きかゝ
)
りしが此
容子
(
ようす
)
を見るより物を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それから
瓢簟山
(
ひようたんやま
)
の
頂上
(
てうじやう
)
に
於
(
おい
)
て、
埴輪土偶
(
はにわどぐう
)
を二
個
(
こ
)
發見
(
はつけん
)
した
關係
(
くわんけい
)
から、四ヶ
處
(
しよ
)
の
隆起
(
りうき
)
せる
山頂
(
さんてう
)
を
以
(
もつ
)
て、
古墳
(
こふん
)
では
無
(
な
)
いかといふ
疑問
(
ぎもん
)
を
生
(
しやう
)
じ、
若
(
も
)
し
其
(
その
)
隆起
(
りうき
)
せる
山頂
(
さんてう
)
が
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
忽
(
たちま
)
ち
電鈴
(
でんれい
)
鳴
(
な
)
り、
發射框
(
はつしやかう
)
動
(
うご
)
いて、一
分間
(
ぷんかん
)
に七十八
個
(
こ
)
の
魚形水雷
(
ぎよけいすいらい
)
は、
雨
(
あめ
)
の
如
(
ごと
)
く、
霰
(
あられ
)
の
如
(
ごと
)
く
發射
(
はつしや
)
せらるゝのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
龍太郎
(
りゅうたろう
)
はなにげなくそこに
眸
(
ひとみ
)
をあげて、さっと
露
(
つゆ
)
をふらす濠ばたの
柳
(
やなぎ
)
に
背
(
せ
)
すじを
寒
(
さむ
)
くさせたが、その時、ふとはじめて気がついた一
個
(
こ
)
の人かげが向こうにある。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私自身
(
わたしじしん
)
としては、
正
(
まさ
)
に一
個
(
こ
)
のコスモポリタンだと
信
(
しん
)
じてゐる。
然
(
しか
)
し
私
(
わたし
)
は『一
所不在
(
しよふぢう
)
』でない。
明
(
あきら
)
かに
日本東京
(
にほんとうきやう
)
に
居住
(
きよぢう
)
してゐる。
又
(
また
)
海外
(
かいぐわい
)
に
旅行
(
りよかう
)
した
事
(
こと
)
も
殆
(
ほと
)
んどない。
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
忠太郎 別れて永え永え年月を、
別
(
べ
)
ッ
個
(
こ
)
に暮してくると、こんなにまで双方の心に開きが出来るものか。
瞼の母
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
なにをつめてあるのか、中の物がこわれぬように
麦
(
むぎ
)
わらをぎゅうぎゅう
間
(
あいだ
)
につめこんだ
籠
(
かご
)
が十二、三
個
(
こ
)
。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
見る間に
何
(
なん
)
十
個
(
こ
)
といふヘボ石の
行列
(
ぎやうれつ
)
が出來た。けれども
靈妙
(
れいめう
)
なる石は
遂
(
つひ
)
に
影
(
かげ
)
をも見せないので
流石
(
さすが
)
の
權勢家
(
けんせいか
)
も
一先
(
ひとまづ
)
搜索
(
さうさく
)
を中止し、
懸賞
(
けんしやう
)
といふことにして
家
(
いへ
)
に
歸
(
かへ
)
つた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
それからの
私
(
わたくし
)
はただ一
個
(
こ
)
の
魂
(
たましい
)
の
脱
(
ぬ
)
けた
生
(
い
)
きた
骸
(
むくろ
)
……
丁度
(
ちょうど
)
蝕
(
むしば
)
まれた
花
(
はな
)
の
蕾
(
つぼみ
)
のしぼむように、
次第
(
しだい
)
に
元気
(
げんき
)
を
失
(
うしな
)
って、二十五の
春
(
はる
)
に、さびしくポタリと
地面
(
じべた
)
に
落
(
お
)
ちて
了
(
しま
)
ったのです。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
十時過ぎ、右の食堂で家族打寄り、
梅干茶
(
うめぼしちゃ
)
一
碗
(
わん
)
、
枯露柿
(
ころがき
)
一
個
(
こ
)
。
今日
(
きょう
)
此家
(
ここ
)
で正月を迎えた者は、主人夫妻、養女、旧臘から
逗留中
(
とうりゅうちゅう
)
の秋田の
小娘
(
こむすめ
)
、毎日仕事に来る片眼のかみさん。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
破壊
(
はかい
)
しおわった
断片
(
だんぺん
)
の一
個
(
こ
)
をのこしてどうするものか、のこったおれだってこまる、のこされた社会もこまるだろう、この一
個
(
こ
)
の
断片
(
だんぺん
)
をどうにかしてくれ、おれはどうしてもこの病院を
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
役所よりの
帰途
(
きと
)
、予が家に
立寄
(
たちよ
)
り、今日
俸給
(
ほうきゅう
)
を受取りたりとて、
一歩銀
(
いちぶぎん
)
廿五両
包
(
づつみ
)
二
個
(
こ
)
を
手拭
(
てぬぐい
)
にくるみて
提
(
さ
)
げ来られ、予が
妻
(
さい
)
に
示
(
しめ
)
し、
今日
(
きょう
)
貰
(
もらっ
)
て来ました、
勇気
(
ゆうき
)
はこれに在りとて
大笑
(
たいしょう
)
せられたり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
最後の一
個
(
こ
)
が数馬の足の
膝頭
(
ひざがしら
)
にはたと当たったのであった。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
僕が
札幌
(
さっぽろ
)
の郊外に一
個
(
こ
)
の
墓
(
はか
)
をもっている。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
一、二
年
(
ねん
)
の
後
(
のち
)
には、
天才
(
てんさい
)
の
芽
(
め
)
は、まったく
踏
(
ふ
)
みにじられて、あとかたもなく、
如才
(
じょさい
)
のない、きざな一
個
(
こ
)
の
商人
(
しょうにん
)
ができあがるでありましょう。
しいたげられた天才
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
罪人に
非
(
あらざ
)
る者が何故に白状したるや是れ二人とも合点の行かぬ所なれど
個
(
こ
)
は目下の所にて後廻しとする外無ければ先ず倉子の事より考うるに
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
一杯
(
いつぱい
)
の
日當
(
ひあたり
)
で、いきなり
土
(
つち
)
の
上
(
うへ
)
へ
白木
(
しらき
)
の
卓子
(
テエブル
)
を一
脚
(
きやく
)
据
(
す
)
ゑた、
其
(
その
)
上
(
うへ
)
には
大土瓶
(
おほどびん
)
が一
個
(
こ
)
、
茶呑茶碗
(
ちやのみぢやわん
)
が
七個
(
なゝつ
)
八個
(
やつ
)
。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
用意
(
ようゐ
)
!。』と
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
が
叫
(
さけ
)
ぶと、
二名
(
にめい
)
の
水兵
(
すいへい
)
は
車中
(
しやちう
)
の
大旅櫃
(
だいトランク
)
の
中
(
なか
)
から、
一個
(
いつこ
)
の
黒色
(
こくしよく
)
の
函
(
はこ
)
を
引出
(
ひきだ
)
して
來
(
き
)
た。
此
(
この
)
函
(
はこ
)
の
中
(
なか
)
には、
數
(
すう
)
十
個
(
こ
)
の
爆裂彈
(
ばくれつだん
)
が
入
(
はい
)
つて
居
(
を
)
るのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
あおい
駿河
(
するが
)
の海岸線の一
端
(
たん
)
には、
家康
(
いえやす
)
の
居城
(
きょじょう
)
が、松葉でつつんだ一
個
(
こ
)
の
菓子
(
かし
)
のごとく小さく
望
(
のぞ
)
まれる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
百三十六
個
(
こ
)
もある
麻雀牌
(
マアジヤンパイ
)
の
背中
(
せなか
)
の
竹
(
たけ
)
の
木目
(
もくめ
)
をすつかり
暗記
(
あんき
)
してしまふといふいんちき
師
(
し
)
のことだ。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
掘出し
其段
(
そのだん
)
早速
(
さつそく
)
役所へ屆け出づべきに
然
(
さ
)
は
無
(
なく
)
して自分方に
隱置
(
かくしおき
)
其方
(
そのはう
)
一
個
(
こ
)
の得分に致さんとの
心底
(
しんてい
)
侍にも似合ず
後闇
(
あとくら
)
き致し方にて重々不屆に
思召
(
おぼしめ
)
さる
依
(
よつ
)
て相當の
御咎
(
おんとがめ
)
をも仰せ付らるべきを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
宗助
(
そうすけ
)
には
宜道
(
ぎだう
)
の
意味
(
いみ
)
がよく
解
(
わか
)
らなかつた。
彼
(
かれ
)
は
此
(
この
)
生若
(
なまわか
)
い
青
(
あを
)
い
頭
(
あたま
)
をした
坊
(
ばう
)
さんの
前
(
まへ
)
に
立
(
た
)
つて、
恰
(
あたか
)
も一
個
(
こ
)
の
低能兒
(
ていのうじ
)
であるかの
如
(
ごと
)
き
心持
(
こゝろもち
)
を
起
(
おこ
)
した。
彼
(
かれ
)
の
慢心
(
まんしん
)
は
京都
(
きやうと
)
以來
(
いらい
)
既
(
すで
)
に
銷磨
(
せうま
)
し
盡
(
つく
)
してゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
大磯
(
おほいそ
)
近
(
ちか
)
くなつて
漸
(
やつ
)
と
諸君
(
しよくん
)
の
晝飯
(
ちうはん
)
が
了
(
をは
)
り、
自分
(
じぶん
)
は二
個
(
こ
)
の
空箱
(
あきばこ
)
の
一
(
ひとつ
)
には
笹葉
(
さゝつぱ
)
が
殘
(
のこ
)
り一には
煮肴
(
にざかな
)
の
汁
(
しる
)
の
痕
(
あと
)
だけが
殘
(
のこ
)
つて
居
(
ゐ
)
る
奴
(
やつ
)
をかたづけて
腰掛
(
こしかけ
)
の
下
(
した
)
に
押込
(
おしこ
)
み、
老婦人
(
らうふじん
)
は三
個
(
こ
)
の
空箱
(
あきばこ
)
を
丁寧
(
ていねい
)
に
重
(
かさ
)
ねて
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
今回の挿圖中右の上の
隅
(
すみ
)
の三個と右の下の隅の一
個
(
こ
)
との他、
周圍
(
しうゐ
)
に寫したるものは總て土器の
把手
(
とつて
)
なり。其
形
(
かたち
)
其
紋
(
もん
)
實に
名状
(
めふでう
)
すべからず。コロボックル
美術
(
びじゆつ
)
の
標本
(
ひようほん
)
たるの
價値
(
かちよく
)
充分なりと云ふべし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
然
(
しか
)
し
日清戰爭
(
につしんせんさう
)
の
起
(
おこ
)
つた
頃
(
ころ
)
には、
私
(
わたし
)
は一
個
(
こ
)
の
愛國者
(
あいこくしや
)
であつた。
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
曲者は蝋燭を吹消さずに逃去りしと見え燭台の
頂辺
(
てっぺん
)
に
氷柱
(
つらゝ
)
の如く垂れたる
燭涙
(
しょくるい
)
は黒き汚れの色を帯ぶ、
個
(
こ
)
は蝋燭の自から燃尽すまで
燃居
(
もえい
)
たるしるしなり。
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
「いいから、
貸
(
か
)
しておやりよ。
正
(
しょう
)
ちゃんが二
個
(
こ
)
、
僕
(
ぼく
)
が二
個
(
こ
)
、
貸
(
か
)
してやろうよ。」と、
年
(
とし
)
ちゃんが、いいました。
友だちどうし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
淋
(
さみし
)
い、
森
(
しん
)
とした
中
(
なか
)
に
手拍子
(
てびやうし
)
が
揃
(
そろ
)
つて、コツ/\コツ/\と、
鐵槌
(
かなづち
)
の
音
(
おと
)
のするのは、この
小屋
(
こや
)
に
並
(
なら
)
んだ、
一棟
(
ひとむね
)
、
同一
(
おなじ
)
材木納屋
(
ざいもくなや
)
の
中
(
なか
)
で、三
個
(
こ
)
の
石屋
(
いしや
)
が、
石
(
いし
)
を
鑿
(
き
)
るのである。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ここに六万五千人の人間が、地上に一
個
(
こ
)
の
建築
(
けんちく
)
をもりあげるため、
蟻
(
あり
)
のごとく
土木
(
どぼく
)
に
蝟集
(
いしゅう
)
している。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
最早
(
もはや
)
最後
(
さいご
)
と、
私
(
わたくし
)
は
眼
(
め
)
を
放
(
はな
)
つて
四邊
(
あたり
)
を
眺
(
なが
)
めたが、
此時
(
このとき
)
ふと
眼
(
め
)
に
止
(
とま
)
つたのは、
左舷
(
さげん
)
の
方
(
ほう
)
に
取亂
(
とりみだ
)
されてあつた二三
個
(
こ
)
の
浮標
(
ブイ
)
、
端艇
(
たんてい
)
に
急
(
いそ
)
いだ
人々
(
ひと/″\
)
は、かゝる
物
(
もの
)
には
眼
(
まなこ
)
を
留
(
と
)
めなかつたのであらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
三
個
(
こ
)
のボタンだけは、まだ、
彼
(
かれ
)
の
手
(
て
)
に
残
(
のこ
)
っていました。
正雄
(
まさお
)
は、それを
糸
(
いと
)
につないで、
持
(
も
)
って
遊
(
あそ
)
んでいました。
青いボタン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
遠
(
とほ
)
く
後
(
あと
)
を
見返
(
みかへ
)
れば、
風
(
かぜ
)
に
乗
(
の
)
つた
友船
(
ともぶね
)
は、千
筋
(
すぢ
)
の
砂煙
(
すなけぶり
)
をかぶつて、
乱
(
みだ
)
れて
背状
(
うしろさま
)
に
吹
(
ふ
)
きしなつて、
恰
(
あたか
)
も
赤髪藍面
(
せきはつらんめん
)
の
夜叉
(
やしや
)
の、一
個
(
こ
)
水牛
(
すゐぎう
)
に
化
(
くわ
)
して、
苜蓿
(
うまごやし
)
の
上
(
うへ
)
を
転
(
ころ
)
げ
来
(
き
)
たる
如
(
ごと
)
く、もの
凄
(
すさま
)
じく
望
(
のぞ
)
まれた。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
開けしに
個
(
こ
)
は如何に中には
一人
(
ひと
)
り眠れる人あり妾驚きて「アレー」と云いながら其戸を閉切れば眠れる人は此音に目を覚せしか戸を
跳開
(
はねひら
)
きて
暴出
(
あれいで
)
たり能く見れば是れ金起の兄なる陳施寧なり
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
小
(
ちい
)
さな
蒔絵
(
まきえ
)
のしてある
香箱
(
こうばこ
)
のふたを
開
(
あ
)
けて、
中
(
なか
)
から、三
個
(
こ
)
のボタンを
出
(
だ
)
して、
正雄
(
まさお
)
の
手
(
て
)
に
渡
(
わた
)
しました。
青いボタン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
僕
(
ぼく
)
に、おはじき三
個
(
こ
)
ばかり、
貸
(
か
)
してくれない?」と、
少年
(
しょうねん
)
は、
正
(
しょう
)
ちゃんの
顔
(
かお
)
を
見
(
み
)
ました。
友だちどうし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また、
正
(
しょう
)
ちゃんの
銀杏
(
ぎんなん
)
の
実
(
み
)
は、
自分
(
じぶん
)
が
木
(
き
)
から
落
(
お
)
ちたのを
拾
(
ひろ
)
って、いいのだけを
択
(
えら
)
んだもので、たとえおはじきを五
個
(
こ
)
でも、
一粒
(
ひとつぶ
)
の
銀杏
(
ぎんなん
)
の
実
(
み
)
とは
換
(
か
)
えがたい
貴
(
とうと
)
いものでありました。
友だちどうし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ぼくも、十
個
(
こ
)
かくしておいたのを、
持
(
も
)
ってこようか。」と、
善吉
(
ぜんきち
)
は、いいました。
赤土へくる子供たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ぼくは、いま十
個
(
こ
)
持
(
も
)
っているよ。あとは、ごみ
箱
(
ばこ
)
へ、すててしまったのさ。」
赤土へくる子供たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
正雄
(
まさお
)
は、
彼女
(
かのじょ
)
からもらった、三
個
(
こ
)
のボタンを
取
(
と
)
り
出
(
だ
)
してながめていました。
青いボタン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それから、
町
(
まち
)
を
歩
(
ある
)
きまわって、いろいろめずらしいものを
売
(
う
)
る
店
(
みせ
)
にはいって、そのボタンを
見
(
み
)
せたのです。すると、
主人
(
しゅじん
)
らしい
男
(
おとこ
)
が、その六
個
(
こ
)
のボタンを
手
(
て
)
にとって、じっとながめていましたが
南方物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ぼくは、十五
個
(
こ
)
ばかり。」と、
武夫
(
たけお
)
が、いいました。
赤土へくる子供たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“個”の意味
《名詞》
(コ)ひとつひとつのものや人。個人や個体。
(出典:Wiktionary)
個
常用漢字
小5
部首:⼈
10画
“個”を含む語句
真個
三個
一個
眞個
六個
幾個
這個
四個
二個
個所
自個
両個
好個
五個
個性
八個
一個々々
個人
七個
十個
...