“煮肴”の読み方と例文
読み方割合
にざかな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山中さんちううらにて晝食ちうじき古代こだいそつくりの建場たてばながら、さけなることおどろくばかり、斑鯛ふだひ?の煮肴にざかなはまぐりつゆしたをたゝいてあぢはふにへたり。
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
仏頂寺弥助は鍵屋の辻の荒木又右衛門といったような形で縁台に腰をかけ、諏訪湖の煮肴にざかなを前に置いて、茶の代りに一酌いっしゃくを試みている。
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「新井田の方はあと廻わしだ」そう彼はまた独りごちて、たぬき小路のいきつけの蕎麦屋そばやにはいった。そして煮肴にざかな一皿だけを取りよせて、熱燗を何本となく続けのみにした。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)