“煮炊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にたき74.1%
にた25.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煮炊にたきもろくな事は出来ない。しかし若旦那よりは上手であろう。これを貸してくれようと云うのである。お母様は同意なすった。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それを見て、水をすかしているふたりの士卒しそつがいった。大久保勢おおくぼぜい兵糧方ひょうろうがためししる煮炊にたきする身分のかるい兵である。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
盆の終りに際して、少年が小屋をかけ、または屋外で煮炊にたき食事をする風があるか。また綱曳つなひきその他のこの頃に限る習わしがあるか。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
見事な廊下で、男の手だけで煮炊にたきをするやら、洗濯をして松の木にほすやら……当家の主人は、こっち側とばかり、梃子てこでも動かぬ気組み。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)