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士卒
今敵國深く
侵して、
邦内騷動し、
士卒、
境に
(一七)暴露す。
君寢ねて
席を
安んぜず、
食うて
味を
甘しとせず。百
姓の
命皆君に
懸かる。
されど
居るにも
位列をなして
漫ならず。
求食時は
衆あさり、
遊ぶ時はみなあそぶ。
雁中に一雁ありて
所為衆これに
随ふ、
大将と
士卒とのごとし。
仮に其の詞を
容れて、つらつら経久がなす所を見るに、
九六万夫の
雄人に
勝れ、よく
士卒を
習練すといへども、
九七智を用ふるに
狐疑の心おほくして、
九八腹心爪牙の家の子なし。