“煮焚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にた59.3%
にたき40.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
灰及び燒け木は竪穴たてあなすみより出づる事有り、また貝塚の中より出づる事有り。飮食物いんしよくぶつ煮焚にたきは屋内にても爲し又屋外にても爲せしが如し。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
ずっと昔からこの家の習慣で、女が見るものを見るころは家族のものからも離れ、ひとりで煮焚にたきまでして、そこにこもり暮らすという。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
松子さんの病室の次の間は囲炉裡ゐろりになつてゐて、このごろは、三郎さんがお母さんに代つて、そこで煮焚にたきをしました。
身代り (新字旧仮名) / 土田耕平(著)
彼はただ、今の離座敷にあるものをそっくり新規な家の方へ持って行くだけのことであった。丁度煮焚にたきの世話を頼むに好さそうな婆やも一人見つかったし。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)