“囲炉裡”のいろいろな読み方と例文
旧字:圍爐裡
読み方割合
いろり87.1%
ゐろり12.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
座敷とは事かわって、すっかり暗くなった囲炉裡いろりのまわりには、集まって来た小作人を相手に早田が小さな声で浮世話をしていた。
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
同じこの宿の住民と見えて囲炉裡いろりを囲んで五、六人がにぎやかに話をしていたが、武兵衛の姿を一目見るや互いに眼と眼を見合わせた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
囲炉裡ゐろり焚火たきびをしておあたんなさいまし、おこまんなすつたらう此雪このゆきでは、もう此近このちかく辺僻へんぴでございまして御馳走ごちそうするものもございません。
松子さんの病室の次の間は囲炉裡ゐろりになつてゐて、このごろは、三郎さんがお母さんに代つて、そこで煮焚にたきをしました。
身代り (新字旧仮名) / 土田耕平(著)