“此雪”の読み方と例文
読み方割合
このゆき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
囲炉裡ゐろり焚火たきびをしておあたんなさいまし、おこまんなすつたらう此雪このゆきでは、もう此近このちかく辺僻へんぴでございまして御馳走ごちそうするものもございません。
かたむけて見返みかへるともなく見返みかへ途端とたんうつるは何物なにもの蓬頭亂面ほうとうらんめん青年せいねん車夫しやふなりおたか夜風よかぜにしみてかぶる/\とふるへて立止たちどまりつゝ此雪このゆきにては
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
当時いまばちあたつてういふ身分みぶん零落おちぶれ、俄盲目にはかめくらになりました、可愛想かあいさうなのは此子供このこぞうでございます、んにもぞんじませぬで、おや因果いんぐわが子に𢌞めぐりまして、此雪このゆきなか跣足はだしで歩きまして