“來懸”の読み方と例文
新字:来懸
読み方割合
きかゝ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此處こゝ筒袖つゝそで片手かたてゆつたりとふところに、左手ゆんで山牛蒡やまごばうひつさげて、頬被ほゝかぶりしたる六十ばかりの親仁おやぢ、ぶらりと來懸きかゝるにみちふことよろしくあり。
城の石垣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
出行いでゆきたり元より足も達者にて一日に四十里づつ歩行あるくめづらしき若者なれば程なく松の尾といふ宿迄しゆくまで來懸きかゝりしに最早とく日は暮て戌刻頃いつゝごろとも思ひしゆゑ夜道を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
請取うけとりそれより呉服橋へ掛り四日市へと來懸きかゝるに當時そのころは今とちがひ晝も四日市へんさびしく人通ひととほまれなれば清三郎は惡僕わるもの二人ふたりと共に此處に待伏まちぶせなし居たり又七は金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)