“山牛蒡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やまごぼう77.8%
やまごばう22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山牛蒡やまごぼうの葉と茎とその実との霜に染められた臙脂えんじの色のうつくしさは、去年の秋わたくしの初めて見たものであった。
葛飾土産 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
台所の流しの下には、根笹ねざさや、山牛蒡やまごぼうのような蔓草つるくさがはびこっていて、敷居しきいの根元はありでぼろぼろにちていた。
清貧の書 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
此處こゝ筒袖つゝそで片手かたてゆつたりとふところに、左手ゆんで山牛蒡やまごばうひつさげて、頬被ほゝかぶりしたる六十ばかりの親仁おやぢ、ぶらりと來懸きかゝるにみちふことよろしくあり。
城の石垣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
弁護士は小作人と地主との争闘あらそひを、蓮太郎は労働者の苦痛くるしみ慰藉なぐさめとを、叔父は『えご』、『山牛蒡やまごばう』、『天王草てんわうぐさ』、又は『水沢瀉みづおもだか』等の雑草に苦しめられる耕作の経験から
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)