“山毛欅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぶな86.4%
ブナ5.1%
やまぶな3.4%
ぶなのき1.7%
ビーチ1.7%
ヘエトル1.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
橄欖寺の裏手から墓地を抜けると、杉並木の嶮しい間道がものの四五丁もして、やがて鬱蒼と山毛欅ぶなの林に囲まれた金比羅大明神へ続くのであつた。
黒谷村 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
ならかつら山毛欅ぶなかしつき大木たいぼく大樹たいじゆよはひ幾干いくばくなるをれないのが
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
從つてその持つた森林帶には、扁柏、つが山毛欅ぶななどが一面に密生して、深山でなければ見ることの出來ない原始的のカラアに富んでゐる。
日光 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
嗚呼地上にはなほ数尺の残雪が石のやうにかたまりついて張りつめてゐるのに、嗚呼山毛欅ブナの林はやはらかな緑の芽を嗚呼ふきだしてくるのです。
高七千三百九十五尺(神奈川県測量ニ拠ル下同)山中深高ニシテツガドド山毛欅ブナナラノ属喬鬱森立シ、樹皆蒼古、老蘇之ヲ覆ヒ、人跡殆ド絶シテ、猟夫モ到稀ナリト云フ。
秩父の奥山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
丁度細い小径をみつけ、咄嗟に本街道をふりすてて小径の奥へ駈け登つて行くと、山毛欅ブナの広大な杜へでた。
逃げたい心 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
バスが山毛欅やまぶなの林に這入つて、螺線型の道がおもむろに急勾配に移らうとする崖の中腹で、彼はあわただしく車を棄てた。
繰舟で往く家 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
両側には山毛欅やまぶな、いたやかえで、斎墩樹ちさのき、おおなら、大葉柏などの落葉喬木類が密生していた。
熊の出る開墾地 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
遠征隊は一散に林の中へ飛び込んだ。棗椰子なつめやし山毛欅ぶなのき棕櫚しゅろの木などにおおわれて林の中は暗かった。
一抱えもありそうなオウク胡桃ウオルナットの大樹、山毛欅ビーチの大樹、原生マホガニイやパリサンダーの大樹等人力をもってしたならば、到底一日や二日では倒せそうもないくらいの大樹が、まだ折れ口も生々しく、木の香をプンプンさせながら薙ぎ倒されているのであった。
令嬢エミーラの日記 (新字新仮名) / 橘外男(著)
山毛欅ヘエトルの林の奥のお花畑には羊の群が草をみ、空をきりひらくアルプスの紙ナイフは、白い象牙の鋩子ぼうしを伸べる。