“真青”のいろいろな読み方と例文
旧字:眞青
読み方割合
まっさお86.3%
まつさを6.3%
まさを4.2%
まさお1.1%
まつあを1.1%
まつさお1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しいんと一斉に固唾かたずを呑んだ黒い影をそよがせて、真青まっさおな月光に染まっている障子の表をさっとひとで冷たい夜風が撫でていった。
十万石の怪談 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
だから、日本へ来て緑の濃い真青まつさをな水の色を見るのがれほど愉快だか知れないと云ふのであつた。
海洋の旅 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
露つけて今朝すばらしく真青まさをなりうしのしつぺいの放射線ののぎ
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「げにしかり」と老婦おうな口を入れて源叔父の顔を見上げぬ。源叔父はもの案じ顔にてしばし答えず。西の山ふところより真直に立ちのぼる煙の末の夕日に輝きて真青まさおなるをみつめしようなり。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
……とびらあさうして、しかくらおくに、一人面蛇体にんめんじやたいかみの、からだを三うねり、ともに一ふりつるぎまとうたのが陰影いんえいつて、おもてつるぎとゝもに真青まつあをなのをときよ。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
支那風に彩色した軽舟サンパン真青まつさおな海の上と灰色した堀割の石垣と石橋の下をば絶えず動いてゐる。西洋人と支那人と内地人の子供は青物市場のほとりに入乱れて遊んでゐる。
海洋の旅 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)