“燭涙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょくるい66.7%
しよくるゐ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うつるにつれて黄蝋の火は次第にすみにおかされて暗うなり、燭涙しょくるいながくしたたりて、ゆかの上にはちぎれたるうすぎぬ、落ちたるはなびらあり。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
曲者は蝋燭を吹消さずに逃去りしと見え燭台の頂辺てっぺん氷柱つらゝの如く垂れたる燭涙しょくるいは黒き汚れの色を帯ぶ、は蝋燭の自から燃尽すまで燃居もえいたるしるしなり。
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
れい酒癖しゆへき何處どこみせにかたふれて寢入ねいりても仕舞しまひしものかそれなればいよいよこまりしことなりうちにてもさぞあん此家こゝへもまたどくなりなにとせんとおもほどよりつもゆきいとゞ心細こゝろぼそ燭涙しよくるゐながるゝおもて二階にかい一人ひとり取殘とりのこされし新田につたのおたか
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)