“標本”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひょうほん48.3%
へうほん20.7%
ひようほん6.9%
みほん6.9%
おてほん3.4%
しるし3.4%
ひやうほん3.4%
サンプル3.4%
モデエル3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「おれは内地の農林のうりん学校の助手じょしゅだよ、だから標本ひょうほんあつめに来たんだい。」私はだんだん雲のえて青ぞらの出て来る空を見ながら
サガレンと八月 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
元来僕は何ごとにも執着しふぢやくの乏しい性質である。就中なかんづく蒐集しうしふと云ふことには小学校にかよつてゐた頃、昆虫の標本へうほんを集めた以外に未嘗いまだかつて熱中したことはない。
蒐書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そのほかおほきな動物どうぶつ標本ひようほんにはぞうくぢらもあり、鑛物こうぶつ植物しよくぶつ標本ひようほんもすっかりそろつてゐることはまをすまでもありません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
なにをおたずねしたか、いまではもう大分だいぶわすれてしまいましたが、標本みほんのつもりでひとふたおもしてることにいたしましょう。
それを苦に病んで母親も死ぬる……というような事で、親不孝者の標本おてほんは私で御座います。ヘイ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
千度ちたび乙女の恋を試み、千度乙女に成功した、俺は云う! 乙女は弱く果敢はかないものの世にまたとなき標本しるしと! (女子を見て)弱き乙女のお前の心も、これで三度試みた。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
大學だいがく人類學教室じんるゐがくけうしつ帝室博物館ていしつはくぶつくわん此所こゝには貴重きちやうなる標本ひやうほんすくなからずあつめめられ、またあつめられつゝあるが、しかしながら、たん石器時代せききじだい遺物ゐぶつにのみ、大學だいがくなり博物館はくぶつくわんなりが、全力ぜんりよくつくされるといふこと
標本サンプルなども見てやってみましたが、白粉おしろい石膏せっこう漆喰しっくいと違いましてね、手におえません」
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
するとここに十一月中旬の吉日とあるひ、かねて辱知の仕立屋のお針クウチュリエール嬢、美術研究所の標本モデエル嬢、官文書保存所アルキシイヴ羊皮紙パルシュマン氏、天文台区第二十七小区受持の警官棍棒クウルダン氏を