“石膏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せっこう93.9%
せきかう6.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
神山さんが、美術室へはいってみると、部屋のすみに立ててあったアドニスの石膏せっこう像が、まっぷたつにわれて、ころがっていたのです。
奇面城の秘密 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「やあ、しめたしめた」三吉は用意の石膏せっこうをとかして、手早くその靴の形を写しとった。それは真白の靴の底だけのようなものだった。
地中魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
白い仕事着を着たあご鬚のある、年若としわかな、面長おもながな顔の弟子らしい人と男達の話して居る間に、自分は真中まんなかに置かれた出来上らない大きい女の石膏せきかう像を見て居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
モデル臺、石膏せきかう胸像きようぞう、それから佛蘭西ふらんす象徴派しやうちやうはの名畫が一まいと、伊太利いたりーのローマンス派の古畫こぐわ摸寫もしやしたのが三枚、それがいづれも金縁きんぶちがくになつて南側の壁間かべ光彩くわいさいを放つてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)