“せっこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
石膏50.5%
斥候34.1%
浙江7.7%
石矼2.2%
雪江1.1%
拙稾1.1%
摂行1.1%
淅江1.1%
薛公1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「やあ、しめたしめた」三吉は用意の石膏せっこうをとかして、手早くその靴の形を写しとった。それは真白の靴の底だけのようなものだった。
地中魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼の瞳は、まるで斥候せっこうに出された兵のように、冷たい光をたたえて周囲を見廻し、癖のある例の肩をひいて油断のない身構えをしている。
雲南守備兵 (新字新仮名) / 木村荘十(著)
そう理宗りそう皇帝のとき、浙江せっこううしおがあふれてこう州の都をおかし、水はひさしく退かないので、朝野の人びとも不安を感じた。
しかりといえども彼が改革は、多少の怨敵を彼の身辺に湧かしめたり。彼の門楹もんえいられたり、彼の石矼せっこうこぼたれたり、彼の前庭には、二人の刺客の足を印したり。彼みずから歌うて曰く
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
何故だか独りでめて掛って、惨澹たる苦心の末、雪江せっこう一代の智慧を絞り尽して、其翌日の昼過ぎ本郷の一友人を尋ねて、うそ八百をならべ立て
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
初恋がしもげて物にならなかった事を書いたのだからとて、題は初霜だ。雪江さんの記念に雪江せっこうと署名した。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
わたくしはかつて『夏の町』と題する拙稾せっこうに明治三十年の頃には両国橋の下流本所ほんじょ御船倉おふなぐらの岸に浮洲うきすがあって蘆荻のなお繁茂していたことを述べた。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
また野村はのち明治六年五月二十一日にこの職にいて歿したので、長門ながとの士参事白根多助しらねたすけが一時県務を摂行せっこうした。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
礼部尚書れいぶしょうしょ陳廸ちんてき刑部けいぶ尚書暴昭ぼうしょう礼部侍郎れいぶじろう黄観こうかん蘇州そしゅう知府ちふ姚善ようぜん翰林かんりん修譚しゅうたん王叔英おうしゅくえい翰林かんりん王艮おうごん淅江せっこう按察使あんさつし王良おうりょう兵部郎中へいぶろうちゅう譚冀たんき御史ぎょし曾鳳韶そうほうしょう谷府長史こくふちょうし劉璟りゅうけい、其他数十百人、あるいは屈せずして殺され
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「なんだよ薛公せっこう。こんな山ん中で」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)