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へうほん
ふりがな文庫
“
標本
(
へうほん
)” の例文
元来僕は何ごとにも
執着
(
しふぢやく
)
の乏しい性質である。
就中
(
なかんづく
)
蒐集
(
しうしふ
)
と云ふことには小学校に
通
(
かよ
)
つてゐた頃、昆虫の
標本
(
へうほん
)
を集めた以外に
未嘗
(
いまだかつて
)
熱中したことはない。
蒐書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そして
老先生
(
らうせんせい
)
が
權藏
(
ごんざう
)
に
告
(
つ
)
げた
言葉
(
ことば
)
、あれが
其註解
(
そのちゆうかい
)
です、そして
權藏
(
ごんざう
)
其人
(
そのひと
)
を
以
(
もつ
)
て
先生
(
せんせい
)
は
實物教育
(
じつぶつけういく
)
の
標本
(
へうほん
)
としたのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
あまりに
酒
(
さけ
)
を
飮
(
の
)
んで
酒
(
さけ
)
のために
鼻
(
はな
)
の
赤
(
あか
)
くなつた
獨逸
(
ドイツ
)
の
陸軍士官
(
りくぐんしくわん
)
や、
其他
(
そのほか
)
美人
(
びじん
)
の
標本
(
へうほん
)
ともいふ
可
(
べ
)
き
伊太利
(
イタリー
)
の
女俳優
(
をんなはいゆう
)
や、
色
(
いろ
)
の
無暗
(
むやみ
)
に
黒
(
くろ
)
い
印度
(
インド
)
邊
(
へん
)
の
大富豪
(
おほがねもち
)
の
船客等
(
せんきやくら
)
の
間
(
あひだ
)
に
立交
(
たちまじら
)
つて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
打越金彌は何を考へたか、
屏風
(
びやうぶ
)
の奧、更に重い坂戸を開けて、隣りの部屋に姿を隱しました。其處は亡くなつた小峰凉庵の實驗室で、簡單な
標本
(
へうほん
)
や道具や、
夥
(
おびたゞ
)
しい藥品などが用意されてあつたのです。
銭形平次捕物控:267 百草園の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
トヾの
結局
(
つまり
)
が
博物館
(
はくぶつくわん
)
に
乾物
(
ひもの
)
の
標本
(
へうほん
)
を
残
(
のこ
)
すか
左
(
さ
)
なくば
路頭
(
ろとう
)
の
犬
(
いぬ
)
の
腹
(
はら
)
を
肥
(
こや
)
すが
世
(
よ
)
に
学者
(
がくしや
)
としての
功名
(
こうみやう
)
手柄
(
てがら
)
なりと
愚痴
(
ぐち
)
を
覆
(
こぼ
)
す
似而非
(
えせ
)
ナツシユは
勿論
(
もちろん
)
白痴
(
こけ
)
のドン
詰
(
づま
)
りなれど、さるにても
笑止
(
せうし
)
なるは
世
(
よ
)
の
是
(
これ
)
沙汰
(
さた
)
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
▼ もっと見る
僕は
如何
(
いか
)
なる時代でも、
蒐集癖
(
しうしふへき
)
と云ふものを持つたことはない。もし持つたことがあるとすれば、年少時代に昆虫類の
標本
(
へうほん
)
を集めたこと位であらう。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“標本”の意味
《名詞》
標 本(ひょうほん)
適当な処理を施し保存された動植物・鉱物などの実物。
見本。代表的なもの。
(統計学)統計で、全体の中から一部を抜き出した個個の資料。
(出典:Wiktionary)
標
常用漢字
小4
部首:⽊
15画
本
常用漢字
小1
部首:⽊
5画
“標本”で始まる語句
標本室
標本壜
標本棚
標本類
標本勤務
標本番号