“帰途”のいろいろな読み方と例文
旧字:歸途
読み方割合
かえり48.8%
かえりみち17.1%
かへり9.8%
きと9.8%
かへりみち6.5%
かえるさ5.7%
かへりがけ0.8%
かへりしな0.8%
みちすがら0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
実は昨年、ちょうど今頃……もう七八日あとでした。……やっぱりお宅でお世話になって、その帰途がけ、大仁からの電車でしたよ。
半島一奇抄 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今日しも砂村方面へ卵の買い出しに出かけたが、その帰途に、亀井戸天神の境内にある掛茶屋に立ち寄って、ちょっと足を休めた。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
帰途に大陸ホテルの前を過ぎると丁度今の季節に流行る大夜会の退散らしく、盛装した貴婦人の続続と自動車や馬車に乗る所であつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
だが、私は帰途についてから、思いかえしてもみた。珠子から私へあてた移転の手紙が、今郵便局の配達員の手にあるのではないか。
大脳手術 (新字新仮名) / 海野十三(著)
此頃は何をしてゐるかといふと役所で局長様の鼻毛を数へ奉つた帰途は俺の邸へ来て夫人から嬢様の御機嫌伺ひだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
それにてわれも会得したり。いまだ鷲郎にも語らざりしが。昨日朱目が許より帰途、森の木陰を通りしに、われを狙ふて矢を放つものあり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
台所で皿でも洗つてゐたらしい女中は、銅鑼の音を聴いて、あたふた玄関へ飛び出して来ると、其処には帰途の客と主人とが衝立つて、今鳴つたばかしの鋼鑼の評判をしてゐる。
そして、帰途に買つて来た——一円の安物ではあるが——白地の荒い染の反物を裁つて、二人の単衣を仕立に掛つた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
篠原勤は英国ケンブリジの学校に螢雪の功を積み。ついに技芸士の称号を得。なお帰途欧州各国に歴遊し。五カ年の星霜を経てようやく帰朝せしに。養父は思いがけなく華族に列せられ。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)