“みちすがら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
途次45.5%
途上18.2%
道程18.2%
帰途9.1%
道次9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はなしかの柳家なにがしらとお成道なりみちなる祇園ぎおん演芸場へ出演せしが席への途次みちすがら今年ことしの干支なる羊或は雪達磨の形せる狸に破れ傘あしらひたるなど、いとおほいなる雪人形をみいでたり。
滝野川貧寒 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
貫一はこの絵をる如き清穏せいおんの風景にひて、かの途上みちすがらけはしいはほさかしき流との為に幾度いくたびこん飛び肉銷にくしようして、をさむるかた無く掻乱かきみだされし胸の内は靄然あいぜんとしてとみやはらぎ、恍然こうぜんとしてすべて忘れたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「思うところあって家をで、加賀へ参る道程みちすがら、ここあたりを通ったのじゃと、老人の方が申されました」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
篠原勤は英国ケンブリジの学校に螢雪けいせつの功を積み。ついに技芸士の称号を得。なお帰途みちすがら欧州各国に歴遊し。五カ年の星霜を経てようやく帰朝せしに。養父は思いがけなく華族に列せられ。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
道次みちすがらは残暑になやまされたが、さいわい水にもあたらず、安之助もすこやかに旅をつづけて四日めに三河のくに吉田(今の豊橋市)へ着いた。
日本婦道記:箭竹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)