“きと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
帰途40.0%
企図23.3%
歸途13.3%
6.7%
希図3.3%
期図3.3%
氣取3.3%
皈途3.3%
聴取3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おじいさんは、また、自分じぶんむらをさして帰途きとについたのであります。途中とちゅうで、れかかりました。そして、とうとうゆきってきました。
雪の上のおじいさん (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼は尋常復讐ふくしゆうの小術を成して、宮に富山に鴫沢に人身的攻撃を加へて快を取らんとにはあらず、今すこしく事の大きく男らしくあらんをば企図きとせるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
すでたふ建立けんりつをはつたので、最早もはや歸途きとむか一方いつぽうである。往復わうふく五日いつか豫定よていが、その二日目ふつかめには首尾しゆびよく歸終きろくやうになつたのは、非常ひじやう幸運こううんである。
津軽つがる海峡を四時間にせて、余等を青森から函館へ運んでくれた梅ヶ香丸は、新造の美しい船であったが、船に弱い妻は到頭酔うて了うた。一夜函館埠頭ふとうきと旅館に休息しても、まだ頭が痛いと云う。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
相当の運動をなさんと希図きとしたりしが、当地(大阪)にてまた朝鮮へ通信のため同行せんとの事に、小林もこれに同意したれば、即ち渡航に決心せり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
天啓は皆同根——天啓はみな神から出る。る時代に現れた啓示と、他の時代に現れた啓示との間に、矛盾衝突のある筈はない。すべてはみな真理の啓発を期図きとしたものに外ならぬ。
たいわたしは、このころりう行のいはゆる藝術寫眞げいじゆつしやしんには、何の感興かんけうも持たない。あのへん氣取きとつた、いかにもおもはせぶりな、しかも一しゆかたにはまつた印畫いんぐわのとこがいゝといふのであらう?
どうだ、最早もはや皈途きとむかふのだが、これからすこみちへんじてすゝんでは、ふるみちかへるより、あたらしい方面ほうめんからかへつたら、またいろ/\珍奇めづらしことおほからう。
ミスター・ポウルは頭をさげながら、何事かヒソヒソと主人に答える様子であった。数分間は彼等の対話は聴取きとることが出来なかった。