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帰途
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きと
ふりがな文庫
“
帰途
(
きと
)” の例文
旧字:
歸途
だが、私は
帰途
(
きと
)
についてから、思いかえしてもみた。珠子から私へあてた移転の手紙が、今郵便局の配達員の手にあるのではないか。
大脳手術
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
おじいさんは、また、
自分
(
じぶん
)
の
村
(
むら
)
をさして
帰途
(
きと
)
についたのであります。
途中
(
とちゅう
)
で、
日
(
ひ
)
は
暮
(
く
)
れかかりました。そして、とうとう
雪
(
ゆき
)
が
降
(
ふ
)
ってきました。
雪の上のおじいさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ヘルンは常に散歩を好み、学校の
帰途
(
きと
)
などには、まだ知らない町の
隅々
(
すみずみ
)
を
徘徊
(
はいかい
)
したが、新しい興味の対象を見出すごとに、必ず妻を連れてそこへ再度案内した。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
巨男
(
おおおとこ
)
は大きな大理石を三つもらって、それを
背負
(
せお
)
い、白鳥をその上にとまらして
帰途
(
きと
)
につきました。
巨男の話
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
此に於て竹葉上に
点々
(
てん/\
)
滴
(
したた
)
れる所の
露
(
つゐ
)
を
甞
(
な
)
め、以て漸く
渇
(
かつ
)
を
慰
(
い
)
す、吉田署長病
再発
(
さいはつ
)
し
歩
(
あゆ
)
むに
堪
(
た
)
へず、
遂
(
つゐ
)
に他の三名と共に
帰途
(
きと
)
に
就
(
つ
)
かる、行者
参
(
まゐ
)
り三人も亦
心
(
こころ
)
淋
(
さび
)
しくやなりけん
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
▼ もっと見る
春泥はきっと、六郎氏が小梅の碁友達の家を辞して、
帰途
(
きと
)
吾妻橋を通りかかった折、彼を汽船発着所の暗がりへ連れ込み、そこで兇行を演じ、死体を
河中
(
かわなか
)
へ投棄したものに相違ない。
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
役所よりの
帰途
(
きと
)
、予が家に
立寄
(
たちよ
)
り、今日
俸給
(
ほうきゅう
)
を受取りたりとて、
一歩銀
(
いちぶぎん
)
廿五両
包
(
づつみ
)
二
個
(
こ
)
を
手拭
(
てぬぐい
)
にくるみて
提
(
さ
)
げ来られ、予が
妻
(
さい
)
に
示
(
しめ
)
し、
今日
(
きょう
)
貰
(
もらっ
)
て来ました、
勇気
(
ゆうき
)
はこれに在りとて
大笑
(
たいしょう
)
せられたり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
そこで弁当をたべ、それからそこらにある荒れ寺の
境内
(
けいだい
)
でさんざん遊び、それから午後三時ごろになって、二人は
帰途
(
きと
)
についた。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
昔
(
むかし
)
、
一人
(
ひとり
)
の
武士
(
ぶし
)
が、
殿
(
との
)
さまのお
使
(
つか
)
いで、
旅
(
たび
)
へ
出
(
で
)
かけました。
思
(
おも
)
いのほか
日数
(
にっすう
)
がかかり、
用
(
よう
)
がすんで、
帰途
(
きと
)
につきましたが、いいつけられた
日
(
ひ
)
までに、もどれそうもありませんでした。
きつねをおがんだ人たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
進
(
すす
)
んで大蘆村に
至
(
いた
)
れば櫻井郡長之より
帰途
(
きと
)
に
就
(
つ
)
かる、村を
過
(
す
)
ぐれば
愈
(
いよ
)
いよ無人の
境
(
けう
)
となり、利根河岸の
絶壁
(
ぜつぺき
)
に横はれる
細逕
(
さいけい
)
に入る、
進
(
すす
)
むこと凡二里にして
道
(
みち
)
全
(
まつた
)
く
尽
(
つ
)
き、猟夫の
通路
(
つうろ
)
又見るを
得
(
え
)
ず
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
それで一思いに女をすてようとある日女の家からの
帰途
(
きと
)
、わたしは決心したのでございます。よく日
永劫
(
えいごう
)
女のもとを去るべく、早朝荷物をまとめて、女にはつげずに、都をさして出発いたしました。
おしどり
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
とにかく、地球へ派遣せられたわしの任務も、一段落となったから、これから
帰途
(
きと
)
につくのだ。
地球要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
病漸次に
癒
(
い
)
へ
来
(
きた
)
り以後
常
(
つね
)
に
強健
(
けうけん
)
なりき、人夫等皆之を
奇
(
き
)
とし恐喜
措
(
お
)
く
所
(
ところ
)
を知らざるが如し、昨朝
帰途
(
きと
)
に
就
(
つ
)
きし三人の行者
参
(
まゐ
)
りをして
若
(
も
)
し
在
(
あ
)
らしめば、其
喜
(
よろこ
)
び果して
如何
(
いか
)
なりしか、
思
(
おも
)
へば
愚
(
ぐ
)
の
至
(
いた
)
りなり
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
会議から
帰途
(
きと
)
についた総領事の自動車が、議場の門から二百
米
(
メートル
)
ほど行ったところで物蔭にひそんでいた○国人約十名よりなる一団に襲撃され、軽機関銃を窓越しに乱射され
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
帰
常用漢字
小2
部首:⼱
10画
途
常用漢字
中学
部首:⾡
10画
“帰”で始まる語句
帰
帰依
帰宅
帰路
帰趨
帰来
帰洛
帰京
帰還
帰省