“絶壁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぜっぺき40.9%
ぜつぺき22.7%
ぜつへき9.1%
がけ9.1%
きりぎし9.1%
きったて4.5%
きりざし4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ガンたちは、うんよく、けわしい絶壁ぜっぺきの下に、みんながいられるくらいの砂地すなじを見つけました。前には川がゴウゴウと流れています。
てる絶壁ぜつぺきしたには、御占場おうらなひばがけつて業平岩なりひらいは小町岩こまちいは千鶴ちづるさき蝋燭岩らふそくいはつゞみうら詠続よみつゞいて中山崎なかやまさき尖端とつさききばである。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかるに絶壁ぜつへきの所は架を作るものもなければ鮏もよくあつまるゆゑ、かの男こゝにたなをつりおろし、一すぢのなはを命のつなとして鮏をとりけり。
友吉の大好物だった虎鰒とらふぐを、絶壁がけの下から投上げてくれた漁師やつがあったからね。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その時に波の間を泳いでいたウチは直ぐにとっさんの身体からだに取り付いて、頭を抱えながら仰向き泳ぎをして、一生懸命であの岩の上まで来たけれど、向うが絶壁きりぎしで登りようがない。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「ばか、ばか、逃げる気か。——もうそこから下は、渓川たにがわ絶壁きったてだぞ」
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
却つて林の中や森の下道や赤く一ところ抉られたやうになつてゐる絶壁きりざしの方が好ましいらしく、そこに来てもいつもちよつと立留つて一目眺めただけで
赤い鳥居 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)