“絶巓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぜってん70.4%
ぜつてん18.5%
いたゞき7.4%
いただき3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其乳房状に尖った絶巓ぜってんから直に峭り落して、まるで赤煉瓦で積み上げた巨大なる殿堂の壁が猛火に焼け残った儘突立っているようだ。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
ふは/\とした羊の毛のやうな白い雲が其絶巓ぜつてんからいくらも離れぬあたりに極めて美しくなびいて居る工合、何とも言ヘぬ。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
その流るゝやうな涼しい光はまづ第一に三峯みつみね絶巓いたゞきとも覚しきあたりの樹立こだちの上をかすめて、それから山の陰にかたよつて流るゝ尾谷の渓流には及ばずに直ちに丘のふもとの村を照し
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
この山ことに高しとにはあらざれども、もつともはやく雪を戴くをもて名あり。けだしその絶巓いただき玄海洋げんかいなだをあほり来る大陸の寒風のくに当ればなり。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)