絶壁ぜつぺき)” の例文
てる絶壁ぜつぺきしたには、御占場おうらなひばがけつて業平岩なりひらいは小町岩こまちいは千鶴ちづるさき蝋燭岩らふそくいはつゞみうら詠続よみつゞいて中山崎なかやまさき尖端とつさききばである。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
何分ひどい闇で一寸先も判りませんが、床板一枚の下は、數丈すうぢやう絶壁ぜつぺきといふことだけは、遙かに聞える水音で判ります。
あめ晴間はれまには門野かどのを連れて散歩を一二度した。然しうちからは使つかひ手紙てがみなかつた。代助は絶壁ぜつぺきの途中で休息する時間の長過ぎるのにやすからずなつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
すすんで大蘆村にいたれば櫻井郡長之より帰途きとかる、村をぐればいよいよ無人のけうとなり、利根河岸の絶壁ぜつぺきに横はれる細逕さいけいに入る、すすむこと凡二里にしてみちまつたき、猟夫の通路つうろ又見るを
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
まつ皮膚ひふ皮膚ひふに沁みる絶壁ぜつぺきのシワ
冠松次郎氏におくる詩 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)