“渓川”のいろいろな読み方と例文
旧字:溪川
読み方割合
たにがわ89.2%
たにがは10.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下の狭い渓川のあたりである。突然歩哨していた兵の大きな声がしたと思うと、間もなく、そこから駈け上がって来る足音がする。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時節が時節ですから、紅葉は無論見られませんでしたが、渓川があって、山があって、山の行き当りに滝があって、大変好い所でした。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
坂を下り尽すとまた渓川があつた。川の縁には若樹のが五六本立つてゐて、目も覚める程に熟しきつた色の葉の影が、黄金の牛でも沈んでゐるやうに水底に映つてゐた。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
化粧室へ行つて顔を洗つて来て髪を結つて着物を着へても、二度をした上の客はまだ起きさうにない。私は書物を持つて廊下へ出た。汽車は渓川に添つて走つて居るのであつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)