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絶壁
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ぜっぺき
ふりがな文庫
“
絶壁
(
ぜっぺき
)” の例文
ガンたちは、
運
(
うん
)
よく、けわしい
絶壁
(
ぜっぺき
)
の下に、みんながいられるくらいの
砂地
(
すなじ
)
を見つけました。前には川がゴウゴウと流れています。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
どうして、この
絶壁
(
ぜっぺき
)
を
下
(
お
)
りるかと見ていると、宮内は、さすがに
根
(
ね
)
が
武士
(
ぶし
)
だけに、いざとなると、おそろしいほど
胆気
(
たんき
)
がすわっている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこから、さらに
歩
(
ある
)
いて、
海岸
(
かいがん
)
の
方
(
ほう
)
へ
出
(
で
)
ますと、
人々
(
ひとびと
)
が
集
(
あつ
)
まって、
高
(
たか
)
い
絶壁
(
ぜっぺき
)
の
上
(
うえ
)
を
指
(
ゆび
)
さして
話
(
はなし
)
をしていました。
サーカスの少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
が、谷の入り口から四里の間と云うものは、全く
路
(
みち
)
らしい路のない
恐
(
おそ
)
ろしい
絶壁
(
ぜっぺき
)
の連続であるから、大峰修行の
山伏
(
やまぶし
)
などでも、容易にそこまでは入り込まない。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
が次の
瞬間
(
しゅんかん
)
に、車は急転直下、直角にちかい
絶壁
(
ぜっぺき
)
を、素晴しい速力ですべり落ちてきます。背中を丸くして、横棒にかじりついていても、
腰
(
こし
)
が浮くすさまじさです。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
▼ もっと見る
ムッとした紀昌を導いて、
老隠者
(
ろういんじゃ
)
は、そこから二百歩ばかり
離
(
はな
)
れた
絶壁
(
ぜっぺき
)
の上まで連れて来る。
名人伝
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
ぼくは今、何十メートルとも知れぬ
絶壁
(
ぜっぺき
)
の、とっぱなに立っているのですよ。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それは
聖橋
(
ひじりばし
)
と、お茶の水との中間にあたる
絶壁
(
ぜっぺき
)
の、
草叢
(
くさむら
)
の中からだった。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
なるほど、なにごとにしても、理を
究
(
きわ
)
めんとすれば心理学の原理に入らざるを得ないから、
容易
(
ようい
)
ならざる専門的研究となるが、
吾人
(
ごじん
)
の平常
踏
(
ふ
)
むべき道は
藪
(
やぶ
)
の中にあるでなし、
絶壁
(
ぜっぺき
)
断巌
(
だんがん
)
を
沿
(
そ
)
うでもない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
胆
(
きも
)
も太いが手ぎわもいい、たちまち三
丈
(
じょう
)
あまりの
絶壁
(
ぜっぺき
)
の上へみごとに
手
(
た
)
ぐりついて、
竹生島
(
ちくぶしま
)
の樹木の中へヒラリと姿をひそませてしまった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また、
絶壁
(
ぜっぺき
)
にたたきつけられて、むざんな死にかたをしたものもあれば、アザラシのえじきになったものもあります。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
それから
地蔵河原
(
じぞうがわら
)
を渡渉して、最後に三の公川に達するまで、川と川との間の路は、何
丈
(
じょう
)
と知れぬ
絶壁
(
ぜっぺき
)
の
削
(
けず
)
り立った側面を
縫
(
ぬ
)
うて、ある所では両足を並べられないほど
狭
(
せま
)
く
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
ノアノパリの
絶壁
(
ぜっぺき
)
上に立ち、世界で三番目に強いと言われる風速何十
米
(
メエトル
)
かの
突風
(
とっぷう
)
、顔をたえず
叩
(
たた
)
かれ
上衣
(
うわぎ
)
をしょっちゅう
捲
(
ま
)
くられているような烈風を受けつつ、眺めた景色は
髣髴
(
ほうふつ
)
と
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
はっとして、目をあげてみますと、じぶんのまっ
正面
(
しょうめん
)
に、しかもたった二メートルの
鼻
(
はな
)
さきに、ものすごい
絶壁
(
ぜっぺき
)
が、きり立っているではありませんか。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
呼ぶこえ、
櫓
(
ろ
)
の
音
(
おと
)
。船のなかにはひとりの若い
漁師
(
りょうし
)
が、
櫓柄
(
ろづか
)
をにぎって、
屏風
(
びょうぶ
)
のような
絶壁
(
ぜっぺき
)
をふりあおいでくる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“絶壁”の意味
《名詞》
絶壁(ぜっぺき)
壁のように切り立った崖。
(出典:Wiktionary)
絶
常用漢字
小5
部首:⽷
12画
壁
常用漢字
中学
部首:⼟
16画
“絶”で始まる語句
絶
絶間
絶頂
絶望
絶叫
絶巓
絶々
絶念
絶対
絶倫