“帰京”のいろいろな読み方と例文
旧字:歸京
読み方割合
ききやう22.2%
かえ11.1%
かえり11.1%
かへ11.1%
かえっ11.1%
かえる11.1%
ききょう11.1%
けえ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
といつて、わたしはきよとりとした。——これは帰京ききやう早々そう/\たづねにあづかつた緑蝶夫人ろくてふふじんとひこたへたのであるが——じつくち宿やど洋燈ランプだつたので、近頃ちかごろ余程よほどめづらしかつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「この汽車で帰京かえるつもりで」と田崎は車をおり、筵繩むしろなわなんど取り散らしたる間を縫いて玄関に寄りぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
実は何ですて、わたしも帰京かえりはしても一日泊まりですぐとまた広島ここに引き返すというようなわけで、そんな事も耳に入らなかッたですが。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
吾妻は微笑ほゝゑみつ「なに、郷里へ一寸ちよつと帰つただけのです、今晩あたり多分帰京かへつた筈です、で、罪名は何とする御心算おつもりですネ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
一旦いったん帰京かえって二度目にまた丁度ちょうど行きつきたる田原がきい狼狽ろうばいし、わが書捨かきすてて室香に紀念かたみのこせし歌、多分そなたがしって居るならんと手紙の末にかき頓智とんちいだ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
帰京かえる? どこにいつおいでなので?」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
自分もそうそういっしょにはおられないので帰京ききょうすると、花前はなまえはそのまま一年半もその家におった。あっただけのざいをことごとく消費しょうひして、ただ帰京の汽車賃きしゃちんで安藤の家に帰ってきた。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
はア、それから殿様とごいっしょに京都かみがたに行かっしゃりました御様子で、まだ帰京けえらっしゃりますめえと、はや思うでごぜエますよ
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)