“けえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケエ
語句割合
60.7%
24.7%
4.7%
2.0%
甲斐1.3%
1.3%
0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
帰京0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時々わっち合口あいくちだもんだから、長次こうと仰しゃってお供で来るけれども、何うかすると日暮ひくれ方から来て戌刻前よつめえけえる事もあるし
甚「カラうも云う事は子供でげすねえ、幾らア五拾両、けれども、エヽと、二拾両ばかりわっちが目の出た時けえして、三拾両あります」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
『早くけえつて寢るこつた。恁麽こんな時何處ウ徘徊うろつくだべえ。天理樣拜んで赤痢神が取附とつつかねえだら、ハア、何で醫者藥がるものかよ。』
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
藤「なアにそんな事はねえ、貴方あんたは始めてのことだから親父さまがくよりけえって大事でいじにするだんべいよ」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
多「己此処まで惣吉さんの供をして、今坊さまを連れて山を下りては四年五年心配しんぺえった甲斐けえがねえ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
く大勢寄ると阿弥陀の光りという事を致します、鬮引くじびきをして其の鬮に当った者が何か買って来るので、夜中でもいといなく菓子をけえくとか、酒をけえくとかして
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お前にしてからが、俺のような一生世間師で果てようてえ者にくっついてくより、元の亭主の——ああいう辛抱人へけえった方が末始終すえしじゅうのためだぜ。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
「笑談言っちゃいけねえ。俺あ旅から旅と果なしに渡り歩く体だ、お前なんかにまつわられてたまるものか。いいじゃねえか、お前も女と生れた仕合せにゃ、誰でもまた食わしてくれらあ。それも気がなきゃ、元の万年屋がとこへけえるのさ。」
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
久藏ねぶったかえ……あれまア締りのねえ戸だ、叩いてるより開けてへいる方がい、よっぱれえになって仰向あおむけにぶっくりけえってそべっていやアがる、おゝ/\顔にあぶ附着くッついて居るのに痛くねえか
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
イグナート・イグナートウィッチ! けえでくれ! 嗅でくれ! 医者の口を嗅でくれ!
ピムキン、でかした! (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
お前はそれをやり過して、裏口から逃出したのだらう、——お前が下手人なら、の高くなるのに、小判がけえるほど温めて寢て居る筈もあるめえ
はア、それから殿様とごいっしょに京都かみがたに行かっしゃりました御様子で、まだ帰京けえらっしゃりますめえと、はや思うでごぜエますよ
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
マン坊の方はそんな気でも、まあだ、けえやんはあんたのこと、あきらめんというぞ。根が狡ン坊のうえに、大学出の智慧者じゃけえ、惚れたがメッチャラで、なにを企らむか知れん。気を
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
冗談じょうだんじゃねえ。何が這入へってると思う。種油たねあぶらだよ、しずくぐらいでけえてたまるもんか」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
先刻さつきおつうにこめのおけえいてもらつてそれでもやつとんだところだよ」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)