“ケエ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:けえ
語句割合
昇降場66.7%
川端33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やや遠くで錚々ちりちりと鳴る発車の電鈴ソンネット、車掌の呼び子、機関車がどしんと重く客車の緩衝機に突きあたったかと思うと、列車はなめらかに昇降場ケエをすべり出し、貨物倉庫や車輛のそばをすり抜け
どこやらで「馬耳塞聖舎婁マルセーユ・サン・シャルル」と呼ぶうるさい声々、赤帽ボルトウルを呼ぶ口笛と鼓沓然鞄どたばたかばん昇降場ケエに投げ出す音、ひっきりなしに開けられる窓から吹き込む冷たい風……誰れやらの手で不意に触られて
里昂停車場ギャアル・ド・リヨンの六番の昇降場ケエには、いつになく夥だしい人波が群れていた。
墓地展望亭 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
古本・古物の市の立つ川端ケエから、また暫らく走りに走り、廻りに廻ったわが探検自動車が、やがてぶうと漸遅スロウ・ダウンしたのが、これなる古い建物の玄関——外見は平凡な一住宅に過ぎない。