“赤帽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あかぼう55.6%
あかばう22.2%
シャポオ・ルウジュ11.1%
ボルトウル11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時、そこのプラットホオムに四十五六の紳士しんしがいて、僕のいる車室へ乗りんで来た。その後から赤帽あかぼうが大きなかばんを持ち込む。
蝗の大旅行 (新字新仮名) / 佐藤春夫(著)
ぽんづつをくぎつてくプラットフォオムのはしらわすれたやうな運水車うんすゐしや、それから車内しやないたれかに祝儀しうぎれいつてゐる赤帽あかばう——さうふすべては、まどきつける煤煙ばいえんなか
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
またいつも赤い帽子をかぶっていたところから僕が「赤帽シャポオ・ルウジュ」とあだ名していた女のことも、その他本当に一緒に寝た女のことは一度も思いだしはしなかった。
日本脱出記 (新字新仮名) / 大杉栄(著)
どこやらで「馬耳塞聖舎婁マルセーユ・サン・シャルル」と呼ぶうるさい声々、赤帽ボルトウルを呼ぶ口笛と鼓沓然鞄どたばたかばん昇降場ケエに投げ出す音、ひっきりなしに開けられる窓から吹き込む冷たい風……誰れやらの手で不意に触られて