“あかばう”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
赤帽	66.7%
紅帽	33.3%

赤帽

一本（ぽん）づつ眼（め）をくぎつて行（ゆ）くプラットフォオムの柱（はしら）、置（お）き忘（わす）れたやうな運水車（うんすゐしや）、それから車内（しやない）の誰（たれ）かに祝儀（しうぎ）の禮（れい）を云（い）つてゐる赤帽（あかばう）——さう云（い）ふすべては、窓（まど）へ吹（ふ）きつける煤煙（ばいえん）の中（なか）に

蜜柑 (旧字旧仮名) ／ 芥川竜之介(著)

午食すまして荷運びの赤帽（あかばう）二人を雇ひ、第一の部屋に行つて荷を運び、第二の部屋に運ぶやうに言附（いひつ）け、上さんに南京虫の談合をすると、『あなたが旅舎（ホテル）から持つて来たのだらう』

南京虫日記 (新字旧仮名) ／ 斎藤茂吉(著)

紅帽

不好（いや）な處（ところ）へいや／＼ながら出（で）かけて行（ゆ）くのかと怪（あやし）まるゝばかり不承無承（ふしようぶしよう）にプラツトホームを出（で）て、紅帽（あかばう）に案内（あんない）されて兔（と）も角（かく）も茶屋（ちやゝ）に入（はひ）つた。

湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) ／ 国木田独歩(著)

特（とく）に國府津（こふづ）止（どまり）の箱（はこ）が三四輛（りやう）連結（れんけつ）してあるので紅帽（あかばう）の注意（ちゆうい）を幸（さいはひ）にそれに乘（の）り込（こ）むと果（はた）して同乘者（どうじようしや）は老人夫婦（らうじんふうふ）きりで頗（すこぶ）る空（すい）て居（ゐ）た、待（ま）ち疲（くたび）れたのと

湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) ／ 国木田独歩(著)